良くも悪くも、最初のひとりが場をつくる

マンションのエントランスに郵便受けがある。
不要なチラシが毎日入っている。
ある日、エントランスの床がチラシだらけだった。
住人が床に捨てたチラシだ。
なんで床に捨てるかな。いつからこんなマナーの悪い人ばかりになったのか。
ひどく落胆しながら、自分の部屋へ帰ろうと思ったけれど、急に試してみたくなった。
捨てたはずのチラシがなくなっていたら、捨てた人はどう思うのか?
すべてのチラシを拾い集めて、自宅のゴミ箱に捨てた。
次の日も、その次の日も。
1週間くらいすると、床に捨てられるチラシが減った。
今では、ほとんど捨てられることはなくなった。
誰かが捨てたチラシがきっかけで、皆が捨てるようになって、
わたしがチラシを拾ったことがきっかけで、皆が捨てなくなった。
良くも悪くも、最初のひとりにつられて行動してしまうのだ。
面白いなぁ。
「一人一人が自覚をもって行動しましょう」なんて学校の先生に言われたことを思い出す。
有名でもお金持ちでもない普通の人が、たくさんの最初のひとりになっている。
自分も最初のひとりになるかもと思えば、今後の行動が変わってくるのではないか。


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