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毎週ショートショートnoteの茶屋まとめ

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たらはかに(田原にか)さんの企画『毎週ショートショートnote』に参加した作品をまとめたものです。
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記事一覧

ちょっと昔のキャッチコピー【表お題:三日月ファストパス】

#毎週ショートショートnote  もうじき陽子と付き合い始めて3周年の記念日だ。今年は手作り…

茶屋
1か月前
73

秘密基地【お題:洞窟の奥はお子様ランチ←冒険小説風 】

#毎週ショートショートnote  お子様ランチにはオモチャがおまけで付いてくることがある。そ…

茶屋
2か月前
84

手づくり【お題:行列のできるリモコン←青春の香る #毎週ショートショートnote】

 初めて女の子から相談を受けた。  同じクラスの小田さんが地下アイドルになったようだが、…

茶屋
2か月前
66

ラリーの行方【お題:ツノがある東館 #毎週ショートショートnote】

 西の魔女が来た。  ろくに挨拶もせずに「面白いものがあるそうじゃないか。」と切り出す。…

茶屋
3か月前
69

そうなるんだ。【お題:アメリカ製保健室 #毎週ショートショートnote】

 昨今、不登校の児童生徒数の増加が問題となっている。対応を迫られた担当省庁はとにかく学校…

茶屋
3か月前
58

鍋島の苦悩【表お題:ドローンの課長 #毎週ショートショートnote】

 ドローンの発展が目覚ましい。農業用から軍事用まで何でも御座れだ。そうしたなか、鍋島課長…

茶屋
3か月前
62

美しすぎて逆に【裏お題:逆光のみくじら #毎週ショートショートnote】

 ある岬の先にクジラの群れが住み着いていたが、その中で1頭だけ極度の人見知りがいた。人間たちが船を出して自分たちを見学しにきても、恥ずかしくていつも海中深くに潜り込んでしまう。  でも内心では仲間たちみたく人間のそばに寄ってチヤホヤされたいと思っていた。そこで思い切って一度、逆光になるときだけ顔を出してみることに。すると浮かび上がったシルエットが思いのほかに美しく、見学客から拍手喝采を浴びた。  人見知りのクジラは嬉しくて「アメイジング!なんて言われちゃった♪」と仲間たち

良いのか悪いのか【表お題:夜光おみくじ #毎週ショートショートnote】

 野宮は悩んでいた。宮司を務める神社の参拝客が減る一方だからだ。妙案は出ず、キー局でアナ…

茶屋
4か月前
51

持続可能な関係性【裏お題:プールの紅トーナメント #毎週ショートショートnote】

 20世紀半ば、ドラキュラ伯爵は窮地に立っていた。自身を取り上げた小説が人間界で大ヒットし…

茶屋
4か月前
45

それぞれの場所【表お題:ルールを知らないオーナメント #毎週ショートショートnote…

 初めまして。雪綿です。  オーナメントというのは自己主張の強い者だらけでして、ただただ…

茶屋
4か月前
49

どうなるニッポン【お題:愛にカニばさみ #毎週ショートショートnote】

 キューピッド業界にはカニばさみという柔道の蟹挟みに模した技が存在する。  我々は対象の…

茶屋
4か月前
38

踏み台【お題:台にアニバーサリー #毎週ショートショートnote】

 私のサラリーマン人生は一体何だったのか。虚しさだけが募る。幾人の元部下たちが私を踏み台…

茶屋
4か月前
35

夢が散った後は【お題:白骨化スマホ #毎週ショートショートnote】

 いつの日かスマホは人間の承認欲求を食べるようになった。フォロワーを何百万人も抱えるよう…

茶屋
5か月前
65

ミスコンテスト【お題:肋骨貸す魔法 #毎週ショートショートnote】

 この世界では年末に開催されるネクロマンサーのミスコンテストが一大イベントとなっている。ネクロマンサーは死霊魔術を扱うことから、死にそうなくらいに不健康な外見であるほど美しいと賞賛される。  特異点は肋骨だ。瘦せこけた胸部にどれだけ綺麗に肋骨が浮かび上がるかが高評価のポイントとなる。しかし、参加者は例外なく過剰なダイエットから骨粗鬆症を患っているため、肋骨がボロボロになっている。  骨密度を維持しながらやせ細ることに参加者は難儀しているのだが、私はそこにつけ込んだ。大金を