人生楽しくねえな~

 人生楽しくねえな~って、煙草を吸っているときに決まって思う。何がどうとか、だから死にたいとか、そういうものではなくただ漠然とした感想として。まあ人生が楽しいわけないか、という結論でこの思考は終了するので、それ以上のものはないのが現状。

 しかし、今楽しくないと思う理由に明確なものが一つある。「小説を書いていない」ということ。昨年の八月頃から今年三月末まで、公募を目指して書きつづけていた作品が終わり、もう全く書けなくなった。燃え尽き症候群だ、多分。書き出してみては、なんだかなあ、で書けなくなって放置。ネタはあるのに続かない。楽しくねえなあ、人生。
 こういうときはインプットに振り切るのが良いので、映画を観てドラマを観て漫画を読んで小説を読んで音楽を聴いて、そうこうしているうちに一月半が経った。焦るばっかで何も書けない。でも文章は書きたいので日記でも書くか、となっている。迷走。
 ちなみに今は大学の授業で扱う漢文の資料を作っていて、資料の膨大さと英語ばりに読めない漢字の塊と格闘している。やりたいこと(小説を書く)があるのにやらなきゃいけないこと(大学の課題)で押しつぶされそうだ。しかし書けない現状ではやらなきゃいけないことがあるのは有難かったりもするのか。

 最近はThe Birthdayばかりを聴いていて、いやまあROSSOとかThe Golden Wet Fingersとかも含めてだから、チバユウスケ関連を聴いているというほうが正しい。ガレージロックぽい嗄れ声とメロディなのに、めちゃくちゃ優しい歌詞があるからやめられない。バースデイだったら「さよなら最終兵器」とか「ALRIGHT」「なぜか今日は」、ROSSOは「シャロン」「アウトサイダー」とかがお気に入りかな。もっともっとあるけど、枚挙にいとまがないのでこれぐらいで。
 それにしても何で書けないのか、と「OH YEAH! それが答えだ」を聴きながら考える(たまたま今聴いていた)。実は結構前から答えは出ていて、それを『エモが足りない』とずっとぼやいている。このキャラクター、内容なら書ける! 小説の最後まで走り抜けられる! という感覚が足りない。足りないから内容やストーリーが決まっていても途中で立ち止まって『これでいいのか?』と振り返ってしまう。そして書けなくなる。なんだかなあ、という感じ。

Hey Baby! 愛について話してなんて言うなよ
ハートが踊ればそれが全てさ
他に何があるってんだ?この世界に なぁそれが答えだ

「Oh Yeah!それが答えだ 」The Golden Wet Fingers

 本当に「ハートが踊ればそれが全て」なんだよ。ただそれだけのことが難しい。ハートが踊るって、どんな感じだっけ。それを見つけるためにインプットの旅に出ているわけだけど、今は観る映画を選ぶことすら難しい。困ったなあ、生きてる感じがしない。

 だらだらと文章を書き綴っていて恐縮だが、まだ少し。
 そもそもどうしてこんなに小説を書くことに固執するのかって話を。
 変な話かもしれないが、自分は小説を書くということが天命だと信じて疑わない、みたいな節がある。書いてないと呼吸ができない! という感覚。これのせいで全く書けない期間だった大学受験時に支障をきたし、担任の先生に「何で必死にやらない?」と聞かれて「小説が書きたくて……」と甘っちょろいことを抜かして困惑させた思い出がある。その節はすみませんでした、あまり思ってないけど。
 つまりは小説を書くことは自分にとって福音であり呪縛であり、そういうものなのだ。だから書けない現状に一番焦っている。逃げ出したいのに逃げ出せない、だって楽しいことを知っている。
 それでも逃げ出したい今なので、どこか一人旅でも行こうかな、と思っている。とにかく自分のことを知る人が居ない場所に一人で飛び込んで、何も決めずにふらふらしよう。そういう瞬間が多分必要だ。

 惰性で書き進めてしまった文章だけれど、いつか自分の小説に流用できる日が来ることを願って。
 やっぱり人生楽しくねえな~と思ったけど、雲がかかった月が明るくて綺麗だったのでとりあえず生きることにしよう。また今度。

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