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SOBGIT2s 17 Gifted

「ほらもっと舌動かせよ」
「ふぁい……御主人様……」
「あ〜気持ちい。アオイもとんだド変態だね。
弟に見られながら弟の男のチンポしゃぶってさ。
弟も男にブチ込まれてよがってさ、本当に
変態姉弟だねー」
「なんかここ最近S振りが板についてきたなあ」
「スイ、お前漫画なんて読んでないでこっちにくれば」
「いいよ、僕は。いまドリフターズ読んでるから、
平野耕太の」
「あっそ。あとで貸して」
「うん」
「おらクソ便器がよ。ブチ込むぞ」
「ああ嬉しい」
「便器が喋んな」
「あうっ……もっと殴って」
「このド変態の淫売が。おら」
「あんあんあんあんあんあんあんあん」
「声でけーんだよ、パンツ詰めるぞ」
「んんんんんんんん」
「なんかエロ漫画みたいだなー」
「あーすっげ締まる。きつすぎるわ」
「んんんんんんんんんんん」
「あーイキそ」
「んんーーーーーーーーーーー!!」
「……ふぅ。あー顔にかけたらぐちゃぐちゃだ、はは」
「……んん……はぁ」
「どうでした?アオイさん」
「いいわね、その調子よ。もっと鬼畜度アップしていこうか。
グッズも使ってさ」
「なんかSM教室みたいになってるな」
「うちの店の使ってもいいけどさ、プライベート用の
買いに行こうよ。新宿にもあるし。オープンマウスギャグに
ビットギャグに蝋燭もほしいよね。縄も新調しようかな〜」
「デートだデート。やったな。俺アオイさんほどいい女と
デートしたことないですよ」
「やだ上手ね〜」
「ほんとほんと。クソみたいな女ばっか。スイが一番可愛いもん」
「そっか〜。スイ、あんた愛されてるね〜。新宿一緒に行こうよ。
あんたもタワレコとかディスクユニオンとか行きたいでしょ」
「僕はいいよ。2人で行ってきなよ」
「あ、また妬いてる〜♥」
「スイって可愛いな〜」
「そんなんじゃないってば」
「これは夢なんだろうと思う
実体がない empty
ここにあるものは 実はないもの
ここにいる私は 実はないもの
あのときの雨の風景が いつまでも
心を巣食って いつも私のなかで
雨が降っている 鳴り止まない雨音」
「ああそれ女性目線の詩?
ロマンチックだな」
「やめて」
「忍び足で夜の街を歩いて いつも何cmか
浮遊している感覚 どんなノイズも
私にはまともだ 強いものを求めても
結局もとの雨の景色のなかで佇んでいる
遊離する心は どこか別の宇宙にいく
そこはもしかしたら 雨が降らないのかもしれない」
「本当にやめて」
「タイトルはRAIN」
「ロマンチックじゃん」
「すべては一時的なものだ。世界はいまも
猛スピードで加速して回転している。
僕達は何も気づかない。ただ太陽が昇って
沈んでその繰り返し、今日は昨日の続きで
惰性の毎日。こんなにも奇跡的な回転で僕達は
突き進んでいるのに。third eyeで見てみろよ
monochromeな毎日は鮮やかに色を変えるだろう?」
「……完コピしないでよ」
「アオイさんって凄いな〜」
「まあね。ギフテッドなのよ、あたし」
「あー飛び級するようなアレか」
「そうそう。まだあるよ〜
頭の中にいつも響き渡るメロディが
自然と口からぽろぽろと零れる
まるで真珠みたいなそれを繋ぎあわせて
僕達は永い永いネックレスを作るんだ」
「……僕一人でCD屋でも行ってくるね」
「あそ。いってらっしゃい〜」
「アオイさんまたしません?」
「いいよ〜♥」
「……この話ってBLじゃなかったのかな」
「ん?なに?」
「いやなんでもないよ。いってきます」

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