見出し画像

New testament 3

「じゃ、僕達はナザレに住もう。賃貸だけど」
「聖書にかいてる? そんなこと」
「かいてないけどね。2LDKくらいがいいかな」
「かいてないでしょ?」
「まあね」


ーーその頃バプテスマのヨハネがユダヤの荒野で教えを宣べていた。


「悔い改めなさい。天の御国が近づきました」
「誰? あの人」
「なんか予言者イザヤに言われたらしい」
「なんて」
「【荒野で叫ぶ者の声がする。『主の道を用意し、主の通られる道をまっすぐにせよ』】だって」
「へ〜」
「らくだの毛の服着て腰には皮の帯締めてるだろ。食べ物はイナゴと野蜜」
「えらい質素だな」
「エルサレム、ユダヤ全土、ヨルダン川の全地域の人間が彼のところへ来てるんだ」
「すげーな。なんで?」
「自分の罪を告白してヨルダン川で彼からバプテスマをうける」
「バプテスマって?」
「洗礼のことだ」
「ふーん」
「でもパリサイ人やサドカイ人が大勢バプテスマをうけに来るのを見たとき彼は言った」
「なんて?」
「結構長いから聖書見て。まあつまりイエスはぱねえってことだ」
「?」
「これ読んでるやつに言ったんだ。かいてるやつがめんどくさいんだって」
「??」
「あ、ごめん、こっちの話」
「パリサイ人って?」
「ユダヤ教の一党派だね。分離された者、って
いう意味がある。パリサイ人はモーセの律法に厳格に従っていることと異邦人とかかわりのあることをすべて避けていることを誇りとしていた。彼らは死後の生活や復活、天使と霊の存在を信じていた」
「モーセってあの聖書のだろ」
「うん。でもいまここでかかれている話が新約聖書となる。モーセの話は旧約聖書と呼ばれるようになる」
「なんかよくわからないな。そもそも俺達って
なんなの?」
「ただの民衆A、Bだよ」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?