SOBGIT2s 7 Selection

「あたしさ、15で初めて働いたじゃん」
「うん。僕は11だった」
「叔父さんは高校に行ったらいいって言ってたけどさ。
あたし勉強嫌いだし。学校というシステムも嫌なのよ。
社畜と軍人の養豚場だね、あそこは」
「そこまで言う?結構楽しいよ」
「はー同じガッコに彼氏がいる人は違うねー。
男子校のくせにね」
「まあね」
「最初はクリーニング屋だったよ。家族経営のちいさなとこ。
あたしは技術を覚えようとして頑張った。髪も黒髪で
化粧もしないでさ。工場はすごく暑いのよ。アイロンだの
なんだのあるしね。汗だくでさ。服もTシャツとかデニムで」
「うん」
「でも熱中症で倒れたあたしを工場長のジジイは介抱
するどころかやったよ。でもこんなのは慣れっこなのよ。
7歳で知らないおっさんにやられてから……幼稚園のときも
あったけどさ。あたしはいつもやられてんの。暴力で
ねじ伏せられてさ。どこの職場でもそうだよ。だから
あたしもういいや、って思った。どうせやられるなら
金とったほうがいいって。だからいまの店に入ったの。
路上でスカウトされた、ってのもあったけど。
17だったけど1こトシ誤魔化してね。店はまあヤクザだよね
いわゆる。でも商品としてあたしを守ってくれる。居心地は
いいよ」
「そっか」
「それにいつも暴力でやられてさ。生理なんてくるずっと
前から。医者に教師に聖職者に表向きの顔がいいやつほど
鬼畜なことしてくるのね。PTA会長とか。クリーニング屋の
工場長もそうだよ。表向きは好好爺って感じでさ。奥さんが
受付やってんの。息子は配達でさ。こういうことされたって
言っても誰も信じないぞ、とか脅すのね。もううんざり。
世の中そんな人間ばっかじゃん。だからあたしはこっちから
暴力を選別するのよ。受動ではなく能動でさ。あたしはもう
暴力じゃないとイケないの。そういう躰になっちゃったのよ」
「…………」
「叔父さんだってそうだよ。あたしは毎晩あいつにやられてた。
10歳から親が飛行機事故で死ぬ15のときまでね。15であんたと
あそこ出たよね。この家もいいでしょ。姉ちゃんがキャッシュで
買ったのよ。1億はするよ」
「……叔父さんのことは知らなかったや」
「あいつはあんたのこともやりたがってたよ。でもあんた
あたしが10歳のときまだ6歳じゃん。あたしは7歳でレイプされた
けどさ。あんたにはそういう目に遭ってほしくないの。
必死で叔父さんのどんなプレイでも受け入れたよ。
あらゆることやったよ。でもおかしいけどあいつすごい上手いのね。
顔もパパに似てイケメンだし……双子だからね。だからあたしは
別にそんな嫌ではなかったよ。中学に入る頃は結構ノリノリで
やってた。いまも別に普通に逢うしね」
「そうなんだ」

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