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Cien Años de Soledad 6

前回までのあらすじ:
馬古戸村に住む保瀬有次郎はチンドン屋の喜八郎からいろいろグッズをもらっていろいろな研究に没頭
したがなんかおかしくなっていった。


「瓜子が天文観測儀をぶん投げて壊しちまったな。
まあいいや、もう一台こしらえたしな。おい皆の衆聞いているか? この理屈だと東へ東へ航海すればかならず出発点に帰りつくはずだ」
「有次郎の旦那は何を言ってるのかね」
「ううむ、どうやらおかしくなっちまったらしいな」
「いやいやそんなことはござんせん」
「あっあんたはチンドン屋の喜八郎さんではござあせんか」
「いやあね、この馬古戸でこそ知られてはいやせんがこれはとっくに証明ずみの理論なんざんすよ」
「ほう〜」
「ただ天文学上の観想から産みだしたんすからね、
この有次郎の旦那は。いやあたいしたものですよ」
「はあ〜そんなもんですかい」
「賞賛のしるしとしてこの村に錬金術の工房を贈りますわ」
「は〜なんかよくわかりませんが有り難いことですなあ」


ーーそれは今後村の運命に大きな影響を与えるものであった。


「しかしチンドン屋の喜八郎さんはえらく老いこんでしまったなあ」
「村を初めて訪れたときは有次郎の旦那と同年配としか思えなかったがなあ」
「有次郎の旦那は人並みはずれた体力を何時までも保っていまでさえ耳をつかんで馬を引き倒すことが出来るんだとよ」
「ふんふん」
「しかし喜八郎さんのほうは頑固な持病で苦しんでいるのがありありと見てとれる」
「そうだなあ」
「それは度かさなる世界一周の旅の途中でかかった
さまざまな奇病のせいらしい」
「なんと」
「工房を建てるときに有次郎の旦那に語ったそうだ。死に神はチンドン屋をつけ回し、しきりに身辺をうかがっているが最後のとどめをさす気にはなっていないだけのことなんだ、ってね」
「へ〜」
「彼は人間を襲ったあらゆる悪疫と災厄をやっとのことで逃れてきたらしい」
「お前さんもよく知ってるなあ、ただの村人Aなのに」
「まあな。ペルシアの玉蜀黍疹、マレー群島の壊血病、アレクサンドリアのハンセン病、わしらの国の脚気、マダガスカルの腺ペスト、シシリアの地震、大勢の溺死者をだしたマゼラン海峡での遭難などをしのいで来たんだ」
「そうなんだ」
「こら駄洒落いうな村人B。そんなものは原作には
ないぞ」
「ああ、すまないねえ。しかし結構原作から乖離してきてないかい? この話」
「これは適当なやつがその場の流れとノリでかいてるだけだからな」
「ふ〜ん」
「まあ面倒くさくなってきたのでまた次回だ」
「この話完結までいくの?」
「さあな」

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