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Old Testament 3

えーと、どこまで話したかな。そうそう、天地創造の
2日目までか。神は7日間かけてこの世界をつくったからね。
最後の日は安息日だ。最初は週休2日制じゃなかったんだな。


1週間はなんで7日なんだと思う?月の満ち欠けがもとになっているとも
いわれているんだ。新月から上弦、上弦から満月……と大きく形を
変えるのが29.5÷4、だいたい7日なんだな。


古代バビロニアは新月を基準に7、14、21、28日を休日としていたらしい。
紀元前1世紀ころの話だ。いまから2000年以上前だね。
大昔のバビロニア人は五つの大きな星……火星・水星・木星・
金星・土星と太陽と月を神と関わりのある特別な星と考え、
これらの七つの星の動きが地球の森羅万象に影響を与えていると
考えたんだ。星をよく観測してたんだね。
バビロニアはいまのイラクあたりのことだ。
バビロニアは世界で最も古くから農耕が行われている地域の一つだった。
農耕には星の暦が不可欠だからね。
ナイル川流域に栄えたエジプト文明とチグリス・ユーフラテス川流域に
栄えたメソポタミア文明では、天文学が重要な役割を果たした。
バビロニアはチグリス・ユーフラテス川流域なんだ。


でね、その7つの星の遠い順から1時間ずつ地球に影響を及ぼすと
考えていた。どうやって地球から遠い順がわかったんだろうな?
古代のロスト・テクノロジーははかりしれないよね。
土星・木星・火星・太陽(日)・金星・水星・月という順番で
1時間ずつ地球を支配するとしたんだ。


まあそれでね、各日の各時間を支配する星が7日周期で変わるんだって。
だから1週間ができたらしいよ。
7日を1週間として月~日の曜日を振り分ける習慣は
バビロニアで奴隷として働いていたユダヤ人にも浸透した。
神は6日間かけて世界を作り、7日目は休んだという神話は
ユダヤ人たちの間で深く信じられていて
曜日という習慣も彼らには自然に受け入れられた。


そして奴隷から開放されたユダヤ人たちが
ユダヤ教を世界に広げるとともに
この慣習も世界に広がっていった。
キリスト教はユダヤ教が分派して発生し
曜日という習慣もキリスト教に引き継がれたんだ。


新約聖書にはイエス・キリストは処刑されてから3日目に復活した
とある。処刑されたのが13日の金曜日なので、キリストが復活
したのは金曜日から数えて3日目の日曜日なんだ。
だからキリスト教では日曜日が週の始まりとされている。


あ、またなんか創世記からはずれちゃったな。まあいいじゃん、
旧約聖書なんてどこでも読めるだろ?絵本でもなんでも
読んだらいいんだ。漫画とかね。
旧約聖書はキリストが生まれる前の聖典だ。キリスト降誕後の
聖典が新約聖書ね。西暦のことをADって言うだろ?
これはAnno Dominiの略ね。主(イエス・キリスト)
の年にという意味。西暦紀元、キリスト紀元ともいう。
今年はつまりキリスト降誕から2018年経った、ってことだ。
BCは紀元前ね。Before Christの略だよ。


なんか長くなっちゃったな。続きはまた次回だ。ちゃんと
本編にすすむといいけどな。俺も大概話飛ぶからねー。
あ、べつにクスリキメてるとかじゃないぜ?んじゃね、また。



※この話はSYROという語り部の話をSyromidというやつが
書き起こしています。
 

 


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