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ドラマ2話-4(試訳)

●北平の街、路上
ゴロツキ:姜さん、姜さん、こっち、こっち、こっちに来て!
姜登宝:半日も探したよ、昨夜の首尾はどうだ?
ゴロツキ:姜さん、うちの兄貴たちが警察に連れていかれちまったんですよ!
姜登宝:何?!どうして捕まったのさ。
ゴロツキ:ついてなかった~、奴が兄貴たちをやっちまったんじゃないんですよ、曹司令の小舅がやったんですよ、何とか逃げられたのはおいらだけでさ。程鳳台は警察局長に言いつけましたよ、調べが終わらなければ誰も出してもらえない。
姜登宝:お前たちが奴をぶっ飛ばして滅茶苦茶にしてやれるって言ったんじゃないか!? お前…私のことを告げ口してないだろうな。
ゴロツキ:いいえ
姜登宝:今ここで、私とお前は会わなかった。知らないよ。
ゴロツキ:そんな!なかったことにするんですか?姜さん!ひどいよ!

●姜宅付近の路上~姜府、門
警官:では、ご主人、そういうことで。私たちは失礼します。
姜荣寿:お気をつけて
警官:では

●姜府内、姜荣寿の部屋
姜登宝:父さん、お茶をあがりませんか
姜荣寿:来なさい、跪きなさい。昨夜、商細蕊のところで騒動があった。お前の指図ではないだろうね。
姜登宝:いいえ、私は…
姜荣寿:口答えする気か?! 警察局が踏み込んできたんだぞ、きちんと答えなさい。
姜登宝:私です。この北平で我が物顔に振る舞う商細蕊が許せません。
姜荣寿:まったくお前って子は。考え無しだね。商細蕊は今、北平京劇界で一番の人気役者だ。お前が彼に何かしても、人の話のネタにされて、かえってあっちもこっちも彼の話題で持ち切りになるだけだ。もっとうまくやれるだろう?
姜登宝:父さん、どうしたら…
姜荣寿:時間はたっぷりある、何故急ぐんだ?蛇を撃つなら七寸と言うだろう?必ず仕留めなければいけないよ。痛くも痒くもない方法でやるんだ。バレるようでは能無しなんだよ。

●街

●会堂
(舞台で商細蕊が歌っている)
舞台:看 雲淡風清 姹紫嫣紅 好一派明媚春景(牡丹亭?)
程鳳台:誰だろう、歓迎されているような気になるな
范涟:この前、彼のために殴り合いの喧嘩までしたのにもう忘れたの?
程鳳台:彼が? 全然違うじゃないか
范涟:どこが違うんだ?
程鳳台:あの日見た彼は、一挙手一投足に、こう、、目にも神々しい気配があって、そこにまるで楊貴妃が活きているようだったよ。それが、今は。
舞台:报深恩我只得痴呆日卖
程鳳台:若い書生じゃないか
范涟:役者はみんなそうだよ。千人が千の仮面を持っているのさ。
舞台:到后来完宿债比翼分开
程鳳台:彼を招いた覚えはないんだが。
范涟:私は商細蕊にとって一番の贔屓じゃないけど、前に電話を掛けたことがあるよ、でも彼は来ないと言った。どうして来たんだろう?もしかすると、私が兄さんの名前をこの集まりのために使ったから?兄さん、彼にどうして来たのか尋ねてみたら?
(歌い終えて商細蕊舞台から降りる、程鳳台と范涟に近づいてくる)
程鳳台:商さん、またお会いしましたね。
(手を差し出す、握手)
商細蕊:汇宾楼でお目にかかって以来ですね、あの時は嫌な思いをさせてしまいました。あなたの楽しみを台無しにしてしまって、改めてお詫び申し上げます。
程鳳台:ゴロツキが暴れただけです、商さんを責めることはできません。
范涟:兄さん、(麻雀の)約束の時間だよ、商さんとのお喋りはまたの機会に。
商細蕊:程さん、どうぞ行ってください。
程鳳台:失礼するよ
范涟:行こう、行くね、商さん♪


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