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wonderlearned

「外お見てよ」
「どれどれ、おー、外だな」
「でしょう」
「ベランダお握りしめているのは、カルモくんかな?」
「どこどこ?」
「どんどこ」
「どん!」
「ミモル、早く食べなさい」
「はーい」
ミモルは父の言うことお聞いて早く食べ、それから言った。
「ねえ、外お見てよ」
「どれどれ、おー、外がある」
「でしょう」
「まるで空の下だな」
「マストアイテムなの」
「やっぱり、あれはカルモくんだな」
「ベランダお握りしめているとかいうカルモ」
「カルモ」
「パパ、ココアお飲もうよ」
「ようし、頼もう」
パパは娘の言うことお聞いて早く頼み、それから外お見た。
「ミモル」
「なあに?」
「これがパパの声さ」
「耳お澄ますなんて初めてよ」
「ミモルモミ」
「なあに?」
「ミモミモ?」
「やめてパパ、外の名前お呼ぶなんて」
「いつからパパって呼んでいるんだ?」
「生年月日が発生した時から呼ぶつもりだったわ」
「外お見ているから聞こえないよ」
「カルモくんってば、まだ握っているの?」
「抱え込んでいるよ」
「パパもママもいないのかしらね」
「いや、いるよ」
「どこどこ?」
「どんどこ」
「どん!」

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