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モンベルがクマスプレー(ベアスプレー)のレンタルを始めた

クマに襲われそうになった場合、最終手段として有効なのがクマスプレーです。全国のモンベルストアがクマスプレーのレンタルを9月10日から開始しました。

クマスプレーは保安上の理由から航空機に持ち込むことができません。いままでは、事前に陸送サービスを使って移動先にクマスプレーを送っておく必要があったり、移動先でクマスプレーを入手できず、やむを得ず丸腰で歩くなんてこともあったのですが、このサービスを利用すれば移動先でのクマスプレー問題を解消することができます。

クマスプレーの常備店はいまのところ直営店の30店舗のようですが、取り寄せ対応をすれば常備店舗以外でも貸出可能とのこと。フレンドショップなんかにも拡大していって、貸出拠点が増えていくとさらに便利になりそうです。

知床では20年前から貸出サービスがあります

私の暮らす知床半島では、ビジターセンター等の運営を担っている知床財団がクマスプレーのレンタルを行っています。クマスプレーは知床自然センター(斜里町)、木下小屋(斜里町)、羅臼ビジターセンター(羅臼町)、ルサフィールドハウス(羅臼町)の4拠点で貸出可能です。知床財団がクマスプレーのレンタルを開始してからはや20年、知床は言わずと知れたクマの生息地、昔からクマとのトラブルが絶えず、それゆえ生まれたサービスです。モンベルが貸出を始めたというのは、全国のクマ問題が拡大していってることの象徴なのかもしれません(これは喜べません)。

クマ撃退スプレーかベアスプレーか?

記事を作成していて、「クマスプレー」や「ベアスプレー」など、サイトによって、呼称が違うことに気が付きました。呼称が違っていても、使用目的や使用方法は同じものです。気になって本家アメリカのサイトを見てみると、「BearSpray」という呼称が使用されています。これまで日本では、「クマスプレー」や「クマ撃退スプレー」という呼称が一般的でした。「ベアスプレー」という呼称は、アメリカの「BearSpray」をそのまま使っているということなのでしょう。

本家アメリカには認証制度がある

アメリカでは、米国環境保護庁 (EPA) にBearSprayを認証する制度があり、EPAが認証したBearSprayには必ずEPAの 登録番号が記載されています。つまりBearSprayと名乗るための試験があるわけで、製品仕様にもしっかり基準があります。
今の日本には、アメリカのような認証制度はありません。日本で入手可能なクマスプレーは、いずれもアメリカからの輸入品です。今後、時代が進むと国産のクマスプレーも出てきそうです。このあたりの状況、呼称とともにまだまだ変化していきそうです。


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