♯7 聞いていないおじさんを撃退したオプトアウト~鳥獣対策の現場編~
みなさんは仕事をする際に、「オプトイン」と「オプトアウト」を意識していますか?
私は以下の木下さんのVoicyを聞いて初めて意識(認識)しました。
これまで意識していなかった「オプトアウト」なのですが、実は無意識に仕事で使っていて、その恩恵をしっかり受けていました。
今回はそんな「オプトアウト」について、アウトプットしていこうと思います。
オプトインとオプトアウト
何かを実行する際に、許可する意思を示してもらうのが「オプトイン」、 反対に許可しない意思を示すのが「オプトアウト」、私はこのように理解しました。
起案者が作った決裁を下から順に、係内→係長→課長→部長→社長というように許可(ハンコ)をもらい、最後に決裁者にハンコをもらって決定!みたいな、従来型の決裁がオプトインです。
私も経験がありますが、これはむちゃくちゃ時間がかかります。週の頭に決裁を流して、金曜までに戻ってこないこともしばしば、社長の机の上に置いてあるなんてことも…(紙の時代です)
急ぎの場合は手持ちで決裁書類を持って回り、ハンコを集めたこともあります。社長が中身を確認せず、「これは大丈夫か?」→「大丈夫です」→「よし、め〇らバンだ!」とか言いながら決裁をもらったこともあります笑。
日本人になじみ深いのはオプトイン、実行のために「許可」をもらいます。反してオプトアウトは、NGをもらう方法です。「~を望まれない方は、お知らせください」、このような文言、皆さんも見たことがないでしょうか。
望まない人だけ連絡する、連絡がない場合は実行される、これがオプトアウトです。
実際のオプトアウト活用例
私は鳥獣対策の現場で働いています。依頼元は、国や都道府県、市町村だったりすること多い仕事です。
とある日ある現場で、クマにかかわる注意事案が発生、現地に注意喚起のための看板を掲示することになりました。看板は依頼元である役所の名称で設置するため、勝手に看板を設置するわけにはいきません。
役所に状況を報告して、こんな看板を立てますよの案を提示して、許可を得る、これが通常です(オプトイン)。しかしタイミングが土日だったりすると最悪です、役所は閉庁しています。かといって、携帯電話に連絡するような緊急事態ではない。でも、月曜まで待つわけにはいかない。こんな感じになってしまいます(役所の人は平日でも会議やらなんやらで不在のことが多い!)。
そこで私が採用していたのがオプトアウトです。
役所にメールを入れます。内容はこんな感じです。
「〇月〇日●時に~が発生しました。添付の内容で、夕方に看板を設置します。修正の必要があれば本日〇時までに連絡をください。さらなる修正は週明けに対応しますので、お知らせください」
オプトアウトを使えば、夕方には看板が立ち、情報提供と注意喚起を利用者に行うことができます。看板の修正という手間が発生する可能性はありますが、優先すべきは迅速な情報提供です。〇時になったら看板を設置しに行く、こんな感じで作業計画も立ちます。
オプトアウトの恩恵
週明けのある日、依頼元のある方が私の働く事務所にやってきて、「〇〇にこんな看板が立っている!聞いていない!」という話になりました。聞いていないおじさんの登場です。
彼は巡視の途中で看板を見つけて、「こんなの知らないぞ!」となり、そのまま事務所に怒鳴り込んできたのでしょう。
私は丁寧に事情を説明し、その場で週末に送信したメールを提示しました。送信先には彼と彼の上司のメールアドレスがばっちり入っています。
その結果…、「すみません」となったわけです。
事前にオプトアウト方式のメールを送っておくことで、遅滞なく作業を行うこと、依頼元へ義理を果たすこと、この二つを両立することができたのでした。オプトアウト方式、素晴らしい!
オプトインとオプトアウト、これからはより意識して使いわけてみようと思います。みなさんもぜひ意識してみてはいかがでしょうか。
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