脱原発

こんにちは、白山大地です。
 2023年4月17日(月)の朝日新聞・夕刊によりますと、「ドイツは、4月15日に、最後の原子力発電所3基の稼働が停止した」とあります。この3基は、いずれも送電網から切り離され、原子力発電に電力は、0となったわけです。テレビなどでもニュースが流れましたが、この記事同様、 決して大きな扱いではありませんでした。
 ドイツは、日本の福島第一原発事故を受けて着々と脱原発を進めてきたのです。
 ところが、原発事故の当事国の日本では、一時、脱原発にかじを切ったように思えましたが、岸田文雄内閣は、原発復活を決断しました。
 ドイツの国の面積は、日本とほぼ同じ。人口は、約8000万人とやや少なめですが、同じ敗戦国で、戦後、工業立国として復活を遂げたことは一致しています。現在も、主要産業は、自動車を中心とした機械工業で、これも日本と変わりありません。
 では、そのドイツでできたことが、なぜ、日本でできないのでしょうか? 岸田首相は、原発復活の理由として、コロナ禍やウクライナ戦争を理由に挙げていますが、それは、ドイツも同じです。
 一つは、核兵器に対する執着だと私は考えています。日本は、たくさんのプルトニウムを保有し、ミサイル技術も確立しているので、核ミサイルを作ろうと思えば、いつでも作ることができます。原発を廃止すれば、その核技術が失われると考えているに違いありません。
 もう一つは、経済優先の政策です。今の資本主義経済は、一部の人たちに大きな利益をもたらす仕組みとなっています。原発で得をする人たちの呪縛から逃れられないのではないでしょうか。
 資本主義経済は、経済の規模が成長していかなければ成り立たない、経済システムです。毎年人口が減っていく日本の実情には合わなくなってきています。
 これからは、一部の人たちだけが大きく儲かるシステムではなく、誰もが、それなりに余裕のある暮らしができる仕組みに変えていかなければなりません。今の日本でも、それが可能です。
 一人ひとりが過度な欲を捨て、自然と共生する仕組みに変えることができれば、十分に暮らしていけるでしょう。
 原発が完全復活すれば、再び、原発事故が起こるでしょう。日本は、地震国であり、火山国です。今度は、噴火による原発事故が起こるかもしれません。

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