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【読書メモ】カタロニア讃歌(ジョージ・オーウェル)

高畠文夫 訳

小説ではなくルポルタージュもの?です。全14章あるうちの、第1章のみ概要を書きます。 

概要
1936年12月下旬、イギリス人の記者・オーウェル(著者)はスペインのP・O・U・M義勇軍に入隊した。無政府主義者がカタロニア地方を支配し、革命が進行していた。そしてバルセロナは労働者階級が支配者となっていた。
筆者はレーニン兵営にいて、前線に出る前の訓練を受けていた。といっても武器の操作方法など実践的なものではなく、前時代的な練兵場教練で、行進のやり方などを教わった。
何度かの延期が続いた後、ついに前線に出動することになった。筆者はカタロニアからアラゴン高原へ向かう列車に乗った。

歴史的な知識が乏しいのでちょっと自信なしですが、スペイン内戦について書かれたものです。

教会は破壊され、赤と黒に塗り分けられてたとか、街は荒れ果て、建物は傷んだまま放置されてたとか、商店は品薄だったとか、富裕層の市民は見かけなくなっただとか、当時の様子がリアルに書かれてます。

市中ではパン不足なのに、義勇軍の中ではパンが余って腐るほどだったってのと、新兵は16、7歳位の少年で、兵器の使い方も満足に教えてもらわないまま最前線に行かされた(武器が不足してるので、教えても意味がない)とか、「プロン」という容器が尿瓶みたいで、そこに入れて飲むぶどう酒がどうも・・・ってエピソードが印象的。

スペイン人の気質として、友愛的で親切で善良なのはよく分かりました。ただ戦争となるとダメダメで、能率が悪く時間にルーズ、「明日教えてやる」とかいう場合の「明日」は来ないらしいとも。

・・・という、あらすじのような感想でお茶を濁します。

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