見出し画像

【漫画メモ】猫の草子(近藤ようこ)

短編集です。途中までの感想とネタバレありの感想を書きます。

猫の草子

主人の吉崎殿が領地の訴訟で鎌倉へ行くことに。長引けば2~3年帰れないとのこと。妊娠中の奥方は、主人が留守で心細い中、猫の小虎丸を可愛がっていた。やがて男の子が産まれた。主人も思いがけず早く帰ってきてくれた。乳母も雇った。鎌倉に住んでいて、夫と死に別れ、子供も生まれてすぐに亡くなったという気の毒な彼女は…

猫視点で語られます。乳母が鎌倉に住んでいたというので、なんとなく展開が読めた!

夢にも思ゆらん

吉原が廃れ、風呂屋が流行っていた。ある日、客の男が連れてきた弟だという男は、湯女の知った顔にそっくりで…

白粉小町

「昔は太夫で、モテまくっていた」と言う老婆がいた。周りの者は「風呂屋女のなれの果てだろう」と思っていたが…

この老婆が太夫のなれの果てとは信じたくない皆さん…

雨夜の姫

公家の館に、正妻の娘・月夜の姫と、妾の娘・雨夜の姫がいた。醜い雨夜の姫は納戸に閉じ込められ、月夜の姫とその母親からいじめられていた。そんなある日、亡くなった雨夜の姫の母親が枕元に立ち、雨夜の姫にある力を授けるのだった…

月夜の姫は平安美人顔。現代人の感覚で美人に描かれてるのは雨夜の姫の方です。

南蛮船

月夜の姫と雨夜の姫のいる公家の館に出入りする、玄阿弥という僧がいた。雨夜の姫は納戸に閉じ込められていたが、蝶になって様子を見ていた。それを見破った玄阿弥は、納戸にいる雨夜の姫に会いに行った。雨夜の姫は「自分は醜い顔だ」と卑下するが、別の世界では美人であると説く玄阿弥。その別世界を見せるために、雨夜の姫の魂を外の世界へ連れ出した…

「雨夜の姫」の続きの話。別の世界=南蛮

水の跡

聖覚という僧がいた。戒律を守り、酒も女もやらず、貧しいながらも立派に暮らしていた。ある日、聖覚の家に若い女が行き倒れていて…

「南蛮船」の話の玄阿弥と似てますが、別人物です。

小さ男と姫君

あるところに小さ男がいた。大きくなりたかった彼は、なんでも願いが叶うという打ち出の小づちを求め、京の都へ向かった。百太夫という男が打ち出の小づちを持ってると聞くと、その家へ向かった。そこには公家の姫がいた。彼女は打ち出の小づちのことは知らない様子で、百太夫が隠しているようだ。彼女が言うには、百太夫は恐ろしい人物で、ケチで好色だという。しかし、小さ男が見た百太夫はそれほど悪い人物には見えず…

一寸法師のような小さ男の武器は、縫い針です。

★全体的な感想

高橋留美子先生の高校時代の同級生ということでその存在を知った近藤ようこ先生。昔の日本を舞台にした作品で、読みやすかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?