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【読書メモ】ブルーフィルム殺人事件(石沢英太郎)

短編が7話収録されてます。そのうち1話のみ、あらすじと感想を書きます。あらすじは最後まで書いてるので、ネタバレ注意です。

「浮かされた男」のあらすじ
大手企業の岸電機。人事部の井上部長が、同じ部の田村係長に刺殺された。直後、田村はビルから飛び降り自殺した。将来を有望視された2人が何故こんなことに?特に井上は女性からの人気が高く、人望も厚かった。田村も井上に可愛がられており、井上が社内の女性と結婚した際には仲人を買って出たほどだった。
金丸は田村の同期で、大学時代からの友人だ。彼にも田村の凶行の理由が分からなかった。井上の妻は「主人は田村を可愛がっていたのに。田村の子供が急病でお金がいると言ってきたときには用立てたのに」と憤った。田村の妻は「子供が急病のとき、主人を田村のところに行かせたのがいけなかった」と言って泣いた。
金丸は労働組合の活動に関わっていたことで仕事を乾されていた。これを「浮かされる」ともいうが、彼は資料整理という単調な仕事をあてがわれ、辟易していた。しかし、この事件を機に人事異動があり、営業部に異動になった。久々の外回りの仕事で、結婚退職した陽子と会い、思いがけない話を聞いた。井上が社内の女に手をつけた挙句、捨てているというのだ。彼女も被害に遭っていた。金丸はもしや?と考える。急病になったという田村の子が、実は井上の子ではないだろうか。田村に妻を紹介したのも井上だったのでは…。出会いから結婚までわずか1カ月のスピード婚で、子供が生まれたのはその10か月後だ。また、田村の子供の顔を見ると、井上そっくりだった…。金丸は仕事で浮かされたが、田村は人生で浮かされたのだ。

托卵モノ殺人事件です。前半部では「何故ホープの2人が?」というところから始まり、実は・・・という感じの話。

「仕事を干される」ってよく芸能界で聞きますが、「乾される」「浮かされる」という言葉や漢字は初めて知りました。「浮かされる」というと、格闘ゲームを思い出すのですが。浮かされてコンボを決められるとかいうアレ。

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