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【漫画メモ】幻の貸本マンガ大全集(文芸春秋編)

色んな作者の色んな短編が収録されてます。そのうちの5話、最初の方のあらすじと感想を書いてみます。

ろくでなし 水木しげる
河童膏を作るために、河童の皿取りとして雇われていた鈍太。だが、なかなか河童を捕まえられず、皿も取れないでいた。あるとき、河童を探しに沼に潜ると、溺れてしまった。それを助けたのが河童の家族。河童たちは丁重に鈍太をもてなすのだった。しばらくして、また溺れた男を河童が助けた。その男は、鈍太の同僚で、おぼれたフリをして河童に助けてもらい、カッパを捕まえていたのだった…

恩を仇で返すロクデナシ。

カチン!ときたね 山本まさはる
赤木圭二ファンの猛と、引田一枝ファンの節子。2人は互いに「赤木の方が良い」「いや、引田の方が良い」と言いあっており、仲が悪かった。あるとき猛は、偽の引田を装って、節子にファンレターを送る悪戯をした。真相に気づいた節子は怒り、知り合いの男に頼んで猛に仕返しをするが…

絵がかわいらしいのと、タイトルのセンスに尽きる。

くも妄想狂 楳図かずお
父親が亡くなり、兄弟で父親の仕事を継ぐことになった。父親が死ぬとき、兄は蜘蛛を見て「斑蜘蛛だ」と叫び、ひどく怖がった。以来兄は、蜘蛛を見る度に「斑蜘蛛だ」と言って怯えるのだった。それを見ていた弟は、蜘蛛がいないときでも「斑蜘蛛だ!」と言って兄を脅かし、共同経営する会社から兄を排除しようとするが…

斑蜘蛛って、あのまだらくもいとの?(ドラクエ)

青い海 石川フミヤス
公園を一人で歩く男。彼女がいないように見えるが、実はちゃんと彼女がいて…

レコードをかけて部屋で踊る…この時代でもこういう彼女は「理想的」だったんだなって。

おばけ煙突 つげ義春
4本の煙突がある。見る角度によって1本にも2本にも3本にも見えることから「おばけ煙突」と呼ばれていた。4番目に造られた煙突は、造るときに9人の工夫が亡くなっており、煙突の掃除人も3人落ちていた。そんなわけで気味悪がられており、「掃除した者には1万円払う」との貼り紙も出ていた。
息子が病気で寝込んでいた男は、治療費の金を稼ぐため、その煙突に登ることに…

冒頭の、見る角度によって本数が違って見えるってところにググっと引き込まれました。つかみはOK。

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