妊娠7ヶ月でコロナを罹い、想定外の「咳」に苦しめられた話。
かれこれこの2年ほど世間のあらゆる話題を掻っ攫っていたコロナウィルスの毒牙に、ついに私もやられてしまった。それは戻り梅雨も明け、肌を突き刺すような日差しが戻ってきた真夏の入り口にあたる2022年の7月末のことであった。
日曜の朝に目が覚めると、妙な悪寒がしたので「これは」と瞬間的に覚悟を決めた。熱を測るとまだ微熱程度ではあったが、この体の軋み方は間違いなく風邪の諸症状であった。そして今の時期、これがただの風邪である期待は非常に薄かった。
「残念ながら、陽性ですね」
かか