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昭和臭アニメと令和の子

ケイくんが夢中になって見ているアニメの昭和臭がすごい。

アニメ自体は平成の終わりから令和にかけて放送されていたものだが、とにかく昭和時代の考え方を引き続き提供したいらしい。

小学校のシーンでは、
男の子がトイレの個室から出てくると、
「うわ〜!うんこしたってよ〜」とからかわれる。

ケイくんの幼稚園では園のトイレでうんちが出たら連絡帳の排泄欄で保護者へ共有される為、まずは子どもから先生へ「うんちがでたよ」と伝えてねと言われている。
だから、ケイくんにうんち=恥ずかしいという認識はない。
そもそも、うんちが出ることはまったく恥ずかしいことではない。
それなのに、このアニメでは”学校でうんちをすることは恥ずかしいし、からかわれること”と描かれている。

たしかに昭和生まれのわたしが小学生の頃は男の子の間でそのような風潮はあった。
けれど、このようなシーンをアニメで見て知ることがなければ、今の子どもたちは偏見を持たずに小学校のトイレで用をたすことができたかもしれないと思ってしまう。

また、休日お父さんと子どもが公園で遊ぶシーンでは、偶然通りかかった上司から、
「家族サービスかね?」と言われ、お父さんは上司にやたらとペコペコする。

時代錯誤すぎて書く気も失せてしまうけれど、
【家族サービス】ってなに??

猛烈に働く人がたまの休日くらい家で休みたいけれどそうもいかず、まぁ家族にもいい顔みせておくか…と半ば仕方なしに家族と時間をさく、というのが、このワードが生まれた考え方なのかもしれないけれど、失礼すぎて引いてしまう。
夫はケイくんと遊ぶ時間が楽しいから進んでしているのであって、サービスとして提供しているわけではないんですけど。

なんていちいち目くじらを立てているわたしをよそに、ケイくん本人は純粋にエンタメとして楽しんでいる。
今のところ、うんち=恥ずかしい、からかわれることにもなっておらず、ほっとしている。

今の子どもたちは持って生まれた感性がすでに成熟しているような雰囲気があり、物事をとてもフラットに捉えているから、そんな刷り込みなどお構いなしなのかもしれない。

ただただ平和でやさしい世界が続く「『おさるのジョージ』見ようよ」と声をかけるが、「大丈夫」とあっさり断られ、引き続き目くじらアニメが流れている。

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