伸びるシチュボとプロデュースの裏側の話
先日、沼の精霊Vtuber、沼音ニナルさんのチャンネルにお邪魔して、プロデュースの裏側について語ってきたのですが……
アーカイブ見直したら音ズレしてて会話がかぶりまくっていて、完璧に空気読めない人間みたいになって撃沈しました。
そのまま放置するのももったいない内容でしたので、文章でもまとめておきます。
検索対策をすればインプレッションをとりやすいのがシチュエーションボイス
まず、配信の前提なのですが、YouTube上でYouTubeのアナリティクスをダイレクトに、しかも人様のチャンネルに乗せるのが色々トラブルの種になりかねないので、Twitterに掲載して話しを進めています。
一番最初はシチュエーションボイス市場のお話から始めたのですが……
論より証拠と言うことで出したのがこちらの資料です。
配信前の私のチャンネルアナリティクスのスクリーンショットで、直近90日間のものです。
インプレッション数が60万ほど、視聴回数が3万4千回ほどですね。
ざっくり計算すると、月20万回は動画のサムネイルが検索ページやYouTubeの動画一覧に表示されていて、月1万回以上視聴されていると言う計算。
総再生時間も3ヶ月で1000時間回ってるので、年間ペースだと収益化基準の4000時間に到達します。
なお、私はYouTubeチャンネル配信したことがなく、純粋に動画だけでこの数字が出ています。
まぁ、何でそんなに数字出るのかはYouTube検索の項目を見ればわかります。
60万インプレッションのうち、約47万回、8割近くが検索から発生しているのですよね。
検索されやすいキーワードを配置しておけば、相手から探してみてくれるのがシチュエーションボイスです。
チャンネル登録者数は(多少は)影響あっても、うまく乗せれば爆発的な再生数とれる可能性があるのです。
シチュボがつながっているのは声優市場
さて、じゃあ、何でそんなに検索されるのと言えば、シチュボがボイス関連の隙間市場になっているからです。
例えば、声の作品を作る人だと声優さんがいるわけですが、アニメだと役柄などで検索されることが圧倒的に多くなります。
ファンになると声優名がプラスアルファで検索されるわけですが、ヤンデレなどの役柄の要素、シチュエーションは二の次、三の次になり、しかも権利的にアウトなものは削除されると言う事態に陥ります。
要するに、ピンポイントで性癖に刺さるシチュエーションを見ようとしたら、シチュエーションで検索するしか無く、素人でも戦える市場になっているのですよね。
実際には同人声優さんとかもコンテンツ投稿している市場なので安易にヒット飛ばせるわけでは無いのですが……
ある程度ノウハウ掴めば登録者関係なく1000再生とかは達成できたりします。
ただ、ノウハウ掴むまでのペースは人によって違いますし、初回から伸びる人もいれば、地道に伸びていく人もいます。
で、YouTubeよりも音質や演技にこだわる人がたどり着くのが同人音声市場で、ネット声優もプロの声優も入り混じってさまざまな作品が発表されています。
ちなみに、どれくらいの熱い市場かと言えば……
全年例向けの周防パトラさんの作品が、2021年の4月2日時点で、
1,430円 販売本数3万6千本超
だったりします。
単体作品で数千万の売上げ出してますね。
声優として活躍されている上坂すみれさんも音声市場に参入していて、販売本数が1万本超えてたりします。
R18市場や、ファン向けの支援サービス、各種有料配信などを含めればもっと巨大な市場なわけで……
同人音声サークルがサンプルとしてYouTubeに通常音質版や一部分のみをUP、販売サイトで高音質版+フル尺で売るというスタイルも珍しくなかったりします。
それくらい熱量が高く、自分から積極的にコンテンツを探してくれる特殊な市場なら、需要に応える形で提供すれば伸びるよねと言う結論に。
実践した結果はこちら。
割と普通に1ヶ月で収益基準突破する人もいるので、シチュボ界隈は凄いですよ。
配信が伸びにくいのはYouTubeが動画投稿プラットフォームだから
こんな感じで数字を提示すると、配信勢の人の中には落ち込む人もいるかと思うんですが……
シチュボと配信は全く別ジャンルなので比較しないでください。
と言うのも、YouTubeはもともと動画投稿用プラットフォームとして作られていて、無名の新人を評価する仕組みを搭載していません。
芸能人や有名YouTuberなど、地力が高く、集客力が高い人の配信が優遇される仕組みになっているため、目立たない人は外部(Twitterなど)で集客しないとほとんど目にとめて貰えないんですよね……
YouTube的には、面白い保証がある配信の方が安心して視聴者誘導できますし、広告収入やスーパーチャットにもつなげやすいのをお忘れなく。
伸びたいなら外部含めた視聴者を誘導する仕掛けを作るか、YouTubeのシステムにマッチした配信方法を考えるかです。
シチュボは検索という視聴者の行動と、検索エンジンというシステムを使ったマッチングがしやすいから伸びるだけになります。
シチュボで伸びても配信に人が来てくれないとかも普通なので、間つなぐためにはまた工夫が必要になります。
シチュボで伸び悩む人が多いのはVが余分な要素を足してしまいがちだから
でも、シチュボやってみたけど、思うように伸びない……と言う人は、結構な割合でいます。
実はこれにも明確な理由があります。
結論から言えば、シチュエーションで検索する人は演じる人の個性を求めていないため、自分のキャラクター性などをアピールしたいVtuberと正面衝突をするからです。
例えば、「ヤンデレ ボイス」というキーワードでYouTube検索をしたとします。
普通の人間がサムネイルに入っているのと、猫耳のアニメ調美少女のサムネイルが並んでいたらどちらをクリックしますか?
「ヤンデレ ボイス」で検索した人からすれば、猫耳は余分な情報になります。
「ヤンデレ 猫耳」で検索した人にはクリティカルに刺さるはずですが……
じゃあ、「ヤンデレ ボイス」と「ヤンデレ 猫耳」どちらが検索する人多いと思いますか? となります。
正確には、ビジュアルが良ければ猫耳ついてようが何だろうがハートをぶち抜けるのですが、背景やフォントも凝ろうとした結果主役が何かわかりにくくなったり、文字が読みにくくなったりするケースの方法が多くてですね……
要素が多いほどまとめるためのセンスが求められ、まとめきれずに損をしている人が多いのがV界隈だったりします。
求められてないオリジナリティとか要素足しても、相手にストレスになる場合があるんですよ。
からあげにレモンを絞って欲しい人ばかりでは無いのです……
じゃあ、お前のサムネどうなんだよ? と言う話になると、こんな感じです。
記事執筆時点で再生数が9,786再生、クリック率4.7%、16.3万インプレッション、YouTube検索からの再生が80%ほど。
デザイン系のスキルが壊滅的なので、極限まで要素削って今に至ります。
足せば足すほどクリック率が減るなら、最低限で出せば荒も目立ちにくいので。
文字の配置やフォントの色、人物配置なんかは「ヒット動画に多いパターンを踏襲している」感じですね。
ヤンデレなら、暗めの背景で赤文字などの組み合わせが良く、パステルカラーだとイメージが崩れやすいとか……
デザインや配色にも意味があるので、見る人が感じるか? 考えられるようになると強いかなぁと。
そういうの関係なく数字出している動画もあるんですが、それで数字を出し続けられるかは話が別です。
たまたまYouTubeのピックアップに乗って再生が伸びたけど、その後振るわないパターンとかもありますので……
パターンを繰り返してヒットを狙えるか(再現性が高いか)は結構重要になります。
なお、私はサムネイルをほぼテンプレートにして、ちょくちょくサムネの文字変えてデータ取得してたりします。
1回で100点は取れないので、データとって次や、プロデュース作品に生かすまでが私の作品作りだったり。
コンテンツに絶対的な正解は無いですし流行も変わるものなので、日々勉強ですね。
ここは性癖のワンダーランド
かたーい話はここまでにして、ここからはシチュボのデータを見てわかった面白い話。
私のチャンネルは百合作品の比率が高く、ヤンデレ×百合の動画のほとんどが男女比5:5になっています。
ただし、キーワードの組み合わせ次第で大きく数字が変動するため、どちらの方の需要が高いかすぐにわかります。
たとえば、NTR(寝取り)、悪女、百合は女性が多め。
女体化を含めると男性に大きく偏ります。
百合×調教だと女性が多めになり、昼下がりと深夜に視聴の波があります。
あと、童貞をタイトルに入れたら、YouTubeのおすすめ動画ピックアップ率が上がりました。
何をおすすめしているんだ、YouTube君?
なんとういか、あれなんですよね……
YouTubeのアナリティクス見てると、年齢、性別とか、クリックされやすいワードとかが結構わかりやすくてですね……
ふーん、エッチじゃん。
ってなることが割とあります。
概要欄に「改変も可能な台本で、R18台本のベースにもお使いただけます」って入れたら、18歳未満のアクセスが増えたとか。
最近だと、クリック率高いサムネイルとタイトルの動画をチャンネルの一番目立つところにおいて再生数伸ばすとかもやってます。
検索から動画見た人は一度YouTubeのホームもチェックして、どんな動画置いてあるか見て登録する人が多いので……
クリック率は下がりますが、再生数は伸びますね。
計算通りです。
ちなみに、台本提供作品だと、オネショタ拷問ASMRがヒットを飛ばしてたりもします。
なんか、いまだにジャングルの奥地で迷い続けてる感がありますね。
ここは性癖のワンダーランド……
沼は深いぞ……
とまぁ、数字の見方とか、出し方覚えると楽しい世界でもあるので、興味がある方はどうぞーと言う感覚でいます。
というか、数字はおまけで、楽しめることの方が大切ですけどね。
声で喰っていきたいなら話は別ですが、趣味は趣味ですから。
シチュボのタイトルやサムネイルのアドバイス、プロデュースなどを受けて見たい人は下記のリンクからどうぞ。
単発のお仕事はTwitterのDMなどでお受けしております~。
それではまた~
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