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元VTuberキモおじさんの話

こんうなです。白須うなぎです。

VTuberとしての活動を休止して久しいですね。
最近というかここ2年くらいはイベント企画・運営スタッフとして活動しているので、そろそろ私が元々はVTuberであったことを知らない方のほうが多いと思います。(イベント云々も、企業とかでなく個人で活動しています)

昨日はVRideへvol.03にして初参戦してきまして、色々と刺激を受けたことで久々にクソデカ感情noteを書きたくなりました。イベントの中身についての感想ではありません。

VRideは、VRアイドルえのぐさんが主催されている、公募型のバーチャルアーティストによる対バンです。
当時のことをあまり詳しく無いのでわざと公言していないんですが、いわゆるVTuber黎明期にあんたまの生放送を少しだけ観ていたのと、えのぐ(楽曲)初披露の生配信は観ておりまして、めちゃくちゃ飛び飛びではあるもののけっこう初期を知っています。

その時くらいのV界隈って企業勢とか個人勢とか問わず割と交流が多かったんですが、その中ではえのぐさんは外界との交流が本当に少なかったです。
鈴木あんずさんが最初に世に出たのが2017年夏、2年後の2019年夏にようやく「開国」をしたのを考えると、2023年の今こうして自ら積極的に他のバーチャルアーティストとの接点を創るような活動をされているのがすごく意外で、何が起きるかわからないなと改めて感じています。


刺激の一つ目は、この対バンの存在意義を再確認できたことです。

えのぐさんは昨年ずっとリアルアイドルに交じって対バンをされていました。そして今年は自らが主催となりバーチャルアーティストの対バンを開催されています。
元々そういう構想があって勉強のためだったのか、他のリアルアイドルたちと接する中でパッションを受けて思い立ったのか、どちらなのかは分かりませんが、結果的にバーチャルアーティストたちにとっての一つの「目標」や「到達点」として存在することを選びました。

これの何が「大事」で「えらい」のかというと、これが「後続の育成」に繋がるからです。
ずっと前から、V界隈に圧倒的に足りていないのって仮面ライダーでいう「おやっさん」だと考えてるんですよね。

私はV界隈とわりと近めに位置するDJ界隈のことを目にすることが多々あるんですが、DJってクラブ(お店)という拠点があることで先輩DJやオーナー等といった人に直接会って頼ることができる。それって大きいことだと思います。(実際そうなのかは知りませんが)
もちろんお店の経営的なところだとかはそうはいきませんが、他のDJのプレイを見て/聞いて学んだり、もっと突っ込んだところでは機材のことを学んだり、割と後続の育成がしやすい界隈なんじゃないかなと思います。(実際そうなのかは知りませんが)

V界隈は昔から「この人はVTuberか否か」とかいうレベルで論争が起きるような界隈で、活動の基本方針も使っているソフトやハードも人によってバラバラ。個人勢なら友達だったりグループだったりができることはあっても、基本的には孤独な闘い。

このイベントでは、その人たちに「興行ライブでの成功」という一つのゴールを作って、そこの中心の一点に向かってみんなで集まっていく。
実際には、ゴールに辿り着いた後でもその時の出演者たちの活動が明日からガラッと変わるというようなことは無いでしょう。
それでも、えのぐさんや他の出演者のパフォーマンスという背中を見ること自体が各々の心に刺されば、うまく言葉で表せないんですが最初に言った「後続の育成」につながります。
このイベントを外から観ていた人にも同様です。実際、今回の出演者の中にも過去回の出演者に刺激されてこの場を目指したという方もいらっしゃいました。

これまでにもV界隈には、しゃべフェスさんへの出演や秋葉原エンタスさんでのイベント出演等々の場としての登竜門的な存在はいくつかありましたが、現役のアイドルであるえのぐさんが継続的にその登竜門的な存在の一つ、そして自らが超えるべきパフォーマンスの完成形として手本を示しているのはすごく大きいと考えています。
実際、彼女たちやスタッフ様方に後続を育成する意図があるかは定かではありませんが、パッションとして持っておられるであろう「V界隈を盛り上げたい」が自然にそこに繋がり実現までに至ったということ、それを儲けが出るかわからないのに企業である岩本町芸能社様が続けていく意思を示されたこと。シンプルにすごいなと思います。

この記事を読んでいるような方は私のことをよく知っていると思いますが、私も今まったく同じようなイベント運営に関わっています。
だからこそこんなに重い感情を込めてVRideを見てしまいます。もしかしたら誰もそんなことは考えずにパッションだけで動いているかもしれませんが、そう見えてしまいます。

私は最近、自分が関わるイベント企画・運営では必ず何かしらで「後続の育成」をするように心がけています。
V界隈は黎明期の2017年からとして数えると、2023年の今はもう6年目の終わり。V界隈に限らず「後続の育成」は文化として生き残るために必要で、頂上ではなくとも登りつめた者の使命でもあります。スポーツとかもそうですよね。
ここまで来てふわっとした言葉ですが、みんなで強くなれる環境がもっと増えれば良いなと思っています。

私がイベント企画・運営をできているのは、これまでの人生での経験による知識だったり技術だったりセンスだったり価値観だったり、偶然の積み重ねによるものの結果です。
私のマインドにそれが合致していてかつ行動力があっただけで、そもそもやる気もそうだし色々な要素やコスト面のせいでできない人(企業)の方が圧倒的に多いはずです。

長々と語ってきましたが、それをえのぐさんがやっていく決心をしたのがすごいなと。言いたいことはこの一文です。


刺激の二つ目は、海月さんと音沼ロノエさんのMCです。


私が要約して書いても皆さんには響かないと思いますので、ちゃんと観て聴いてください。

先ほどの話にも繋がりますが、私がどうして(正直かなりつらいけど)膨大なパワーを割いて無理して意識高くイベント企画・運営を頑張っているか。

推しが叶えたいと語る「そのうち」とか「いつか」とかって、私たちが思っているよりもずっと早く、無慈悲に悪い意味で刻々と迫ってきます。
もしかしたら逆に、いつまで待っていても来ないかもしれません。
それがいつ来るのか、いつだったのか、分かりません。

私の推しトップ3は、この一年で全員引退しました。
みなさんもっと活動の中で叶えたい夢や目標はあったと思います。

いつかの未来に「機会があれば叶えられるはずだった夢」になる中の一部を、いま頑張っている人たちといま一緒に創り上げるのが、いま私がやりたいことです。

これはVRideが指し示しているものと同じように見えて逆方向、スタート地点からのアプローチです。私がVTuberさんやバーチャルアーティストさんたちに見せられる背中はありませんが、私がオタクとしてVTuberを見てきたものだったり、私が持っている能力だったりを使って、小さな一歩でも上に登る手助けをすることができます。そして手助けをした人が上に登ったとき、後方腕組みをするために頑張っています。
VRideが最初に発表されたときは正直「うちと競合するなー...」と思っていましたが、最近ようやく違うことに気が付きました。
私は私にできることを引き続き頑張ります。

そして、私が関わるイベントでいま一番の大きな問題になっているのが出演者募集の拡散力です。
VRideで選考漏れの方がいらっしゃるように、ライブしたい方はたくさんいるはずなのですが、現状私の視界には届いていません。
これを読んでいて、ライブに出してほしいVtuberさんがいるファンの方、DMとかで私にこっそり教えてください。
現状、私が伸ばせる手はまだ余っています。

最後に。
ロノエさんのMC、本当に心に刺さった。歌うのを諦めた人なので....。

それでは、おつうなです。

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