神様

#創作大賞2024
#ミステリー小説部門

第十三話


「え、、」

「え、、」

「え、、」

人生最大のフリーズ。

神様って?

えっ やっっばっ やばいやばいやばいこの人。
頭おかしい人と車内で二人。って絶対やばいじゃん。降りないと!何か言って降りないと!でも美紗緒は?車に乗ってたら最低でも美紗緒のとこには行けるよね? って何でよ、頭おかしい人なら行けないって。
あっもしかしてギャグみたいな?ここ笑うとこだった?
あ、冷静に考えればそうか。と全一秒で考え、

「はは、、吉井さん、おもしろい事言いますね」
「そうですか。」
「ほんと、私、顔に出やすいから考え全部読めちゃうって事ですよね、どれだけ分かりやすいんだか、はずかしい限りです。」
って。
違う違う!忘れてた。だから仙崎の仲間かもしれない疑惑は何ひとつ晴れてないんだった。
助けるふりして仲間だったなんて、常套手段だよね。
でも吉井さん警察官だし。
って、
警察官が仲間だった、なんて、ありえるよね。ありえないか。絶対ありえない。
いやそんな事ない。絶対じゃない。でも絶対かどうかという問いには意味あるかな、いやあるね。

「あの、お忙しいとこすみませんが大丈夫ですよ。仙崎の仲間ではないですし。」
「ええと、えっと、神様というのは、親父ギャグというやつですか。あ、すみません、失礼なこと言って。」
「親父ギャグというのは、ダジャレかなんかではなかったでしょうかね。まあ、そうですね、何と言っていいか。」
車は動き出したが、私はなぜか少し安心していた。
「ギャグじゃなかったら、何で神様なんて。」
吉井さんはちょっとあごをかいて
「そうですね、理由はないのですが、強いていうなら、うーん強いていうなら、何でしょうね、ははは、、」
「神様なんですか。」
「そうなんです。」
「、、じゃあ証明して見せてもらっていいですか。」
「では、そうですね、、神様というのは取り消します。」
「ほらやっぱり親父ギャグだったわけですよね。」
「そうですね。」
「、、。」
「、、。」
「、、神様なんですよね?」
「はい、まあ、そうですね。何かムキになってませんか。」
「証明してもらっていいですか。」
「あまりしたくはないですが、それにしたことないのでね、、では例えば、今中さんの好物でも当てましょうか。」
「当てるってなんか、、えっと私の好きな食べ物?」
「ええ、イチジクとか、カフェラテとか、、」
「そんなの誰にでも当てはまるようなものでしょ。」

「スペシャル中華とか。」

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