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ベトナム鍋図鑑/『家から徒歩3分の絶品鴨鍋あるいはアヒル鍋若しくはガチョウ鍋』


ハノイは連日35℃越えの真夏だっていうのにまだ鍋を食べています。冬のアイスクリームと夏の鍋。Not badです。
ここの店名にあるNganはガチョウのことで鴨は別にVịtという名前で専門の店がたくさんあります。鴨とアヒルは同じ生き物。野生か家禽かの違いです。
なのでこれはガチョウ鍋ということになりますがわざわざ鴨鍋とも書いたのはそっちのほうが高級っぽく見えるからです。ニッポンでも鴨南蛮はあってもアヒル南蛮とかガチョウ南蛮はないし。
 
前から店の前を通る度に気になっていました。みんなウマそうに同じものを食べている。
メニューは他にもありますがこの鍋セットを発注。具がきれいに盛りつけられた鉄鍋と筍スープ、コメ麺のブン、あとハーブ系の葉っぱがお椀一杯すぐに運ばれてきます。
何人前とかじゃなく1オーダーでオンナの人なら4人でちょうどいいくらいの量でしょうか。ウチ等シニア夫婦のワリには食べるほうなので二人で食べ切れると見込みました。
 
鍋の中身は基本的に肉と玉葱だけで、肉は生姜か何か、繊維質のモノで覆われています。羽をむしった後の毛のようにも見えますが毛ではありませんでした。
店のニーさんがよくかき混ぜながら煮込んでチョ、っていうので、鍋がコンロから転げ落ちないように気を付けてかき混ぜました。小さく不安定なプラスチックテーブルの上にはビールも運ばれ、ヘタすると倒壊しかねないほど。
 
外を吹く風を感じながらベトナム的な時間が過ぎ、じわじわと鍋から蒸気が立ち上がり始めきました。蓋を取るとそこは地獄谷温泉。
鴨肉って、いやガチョウ肉って細い骨があって食べ難いイメージだったけどここのはほとんど骨なしガチョウ。唐辛子が浮かぶヌォックマムベースのやや辛いタレに浸けて次々と口の中に放り込みます。柔らかくてうまーーい、玉葱もウマーーい
 
筍スープとブンは肉と一緒に食べてもよしスープソバにして肉と代わる代わる食べてもよし。隣に座ったハノイOL 4人組を見るともなく見ていたら別々に食べるのが正解のようにも見えたけど。全然関係ない組み合わせのようで実際食べてみると爽やかなハーモニーが脳内に響き渡ります。
おいしゅうございました。堪能しました。ビールも鱈腹飲んで300k.ドン≒1,800円ナリ
 
店は大きな看板を掲げて奥に調理場があるのが本店で、その3軒左隣に客席だけの支店があります。建物内にも席はあるけれどお客はだいたいみんな道端席に座ります。冷房ないので
若いニーさんが何人かいて注文取ったりビール持って来たり、はたまた食べごろを教えてくれたりしてくれます。それでおカネ払う時だけおネーさんが登場してきたり、その辺りはハッキリ分けているんでしょう。
 
メニューがカラーの写真入りでガイジン客にもわかりやすい。食器は緑と赤のプラスチックで素朴な雰囲気に溢れています。
汗かきまくって食べる夏の鍋もいいなあ。クセになりそう
Nguyễn Du通り39B番地周辺HUYỀN ANH、平日も週末も、昼も夜もお客でいっぱい

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