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ベトナム 超ローカルフードの旅/Tài PhúレストランのBánh khoáiとNem lụi

フエで行ったもう一軒のレストランではこんなのを食べました。
Bánh khoái/バィンクホアイはベトナム有名料理の一つ、バインセオを小振りにしたようなモノで、中にモヤシ炒めが入っていて、見るからにウマそうな食べ物です。
そのまま食べても構いませんが、フエではこれをライスペーパーで巻いて食べます。屋上屋を重ねる、みたいな気がしないでもありません。

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ライスペーパーはベトナム料理ではいろんなものを巻くのに使われ、地方ごとに形や厚さが様々です。
シゴトでよく行くホイアンで食べる店では、かなり分厚くて、ボウルに入った水に浸して柔らかくしてから具を巻きます。厚いライスペーパーっていうのは画用紙くらいの紙を食べてるような感じがしないでもない。
ここのは薄くて、サラサラで、パリパリ食べられました。

バインセオはニッポンでベトナム風お好み焼きとか言われ、ヨーロッパじゃベトナム風クレープなんて呼ばれてるらしいけど、皮みたいなのは小麦粉系ではなく、米粉とココナッツミルクを混ぜたものにターメリック、ニッポン語ではウコンで黄色く色づけしたモノです。
見た目と、食べたときの匂いというか香りというか、そのギャップに若干たじろぎます。油の匂いが独特で。

ヌックマムに唐辛子が入った辛いタレを付けて食べます。まあまあウマいです。
前菜的にサラッと食べて、ビールの最初の一杯を飲んで、次のメインディッシュを待ちます。


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これは豚肉ツクネの串焼き、Nem lụi/ネムルイです。
これも一緒に出てくるレタスやパクチーやキュウリの薄切りや、正体不明の果物系の薄切りと一緒にライスペーパーで巻いて食べます。
これ用のタレがかなり強烈で、ムラサキ茶色系のドロドロッとして乳酸菌たっぷりみたいな、店のジマンのタレなんでしょう、このタレでこの店はかなりの人気を保っているようです。

店に入って席に座ると注文する前からタレの入ったお椀が運ばれてきます。
お客は当然のようにこの豚肉ツクネ串焼きを食べます。1本単位で注文でき、4,5本は軽くイケる感じ。
まずはライスペーパー上に野菜を並べ、その上に串ごと載せて、野菜+ライスペーパーで包みながら串をひねって抜きます。
形を整えながらくるくる巻いて、例のタレにドバっとつけて、一気に口の中に突っ込みます。この時に呼吸さえしなければタレの強烈な匂いは嗅がずに、口の中に不思議な香りが広がってむせ返るコトなく食べられます。
肉がウマい。若干甘みがあり、ピリッと辛く、香ばしく焼けています。

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看板にBánh khoái-Nem lụiと書いてあるように、文字通りこの店の看板料理です。
店先で、ハノイのブンチャー屋のように、匂いと煙を通りにまき散らしながら焼いています。
テト休み終盤の休日の11時頃に行きましたが、店内はほぼ満席で、3世代くらいの家族連れが次から次に入ってきました。
正月の一見和やかな家族の団欒です。


ベトナムではTetに帰省するのは当たり前のことでしたが、今年は直前のコロナ集団発生の影響で、政府からなるべく移動を自粛するよう通達が出ました。
実際自粛した人も多かったようです。が、しない人や、ワタシのように旅行に行ったニンゲンもいなかったわけではありません。

自粛とは文字通り自粛。同調圧力みたいなものは概念として存在しない。GoToトラブル制度もありません。遊びはジブンのカネで。
帰省自粛で喜んだ人もいて、例えばオットの実家に行かなくて済んだツマや、もちろんツマの実家に行かなくて済んだオットも。キモチはよくわかる。
孫にさえ会えればあとはどうでもいいというギリの親はどこにでもいるのだな、と。

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