Blurと「No Distance Left To Run」

ブラーを初めて聴いたのは14歳くらいの頃。
姉ちゃんの部屋にあったCDを聴いたんだっけな。パーク・ライフと、グレイト・エスケープがあったと思う。
洋楽というものに慣れていない頃ではあったけど、ジャケットに写るデーモンやグレアム、アレックスがかっこいいなあと思っていた。デイヴは・・・まあいいや。
姉ちゃんのものだったので、そこまで聴き込まなかったけどガールズ&ボーイズなんかは楽しい曲だな、と感じていた記憶がある。
んで、当時HEY!HEY!HEY!という音楽番組で、洋楽チャートを出していたんだ。
そこにブラーのセルフタイトルのアルバムが入っていて、あ、ブラーだ、って思った記憶がある。
ビートルバムを歌うデーモンはやっぱりかっこよくて、ここでブラーをちゃんと聴いてみようって思ったんだ。
ポップシーンみたいなパンク曲や、エンド・オブ・センチュリーも好きだったな。
13は発売当時に聴いたんだっけな。もうあんまり覚えてない。テンダーも、コーヒー&TVも好きだった。でも全体的にはノイジーで内省的で、実験的なアルバムだったと思う。
ノー・ディスタンス・レフト・トゥ・ランがグサッと刺さったのは発売してからしばらく経ってからだと思う。
学校を出て、バンドやりながら働いて、うまくいかなくて、落ち込んでた時期。
ノー・ディスタンス・レフト・トゥ・ランってどういう意味なんだろう、ってふと思った。英語は得意だったけど、ロックの歌詞は大体詩的で、ニュアンスを探らないときちんとした意味が理解できないのが多かった。
逃げるための距離がない、猶予がない、そんな感じなのかな。
なんとなく、追い込まれていたおれの心境とマッチしたのかもしれない。
It's over, って始まるのもなんか絶望的で良かった。もう終わったんだ、って。
夢を追いかけるのを諦めるということを許してくれた曲、って、今なら言えるかな。
あんまりいい影響じゃないように聞こえるけど、いいんだ。


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