ベンジーのその後に迫る
はじめに
2000年5月10日、アルバム「HARLEM JETS」発売の新聞広告で解散を発表したBLANKEY JET CITY
私はこの時まだ4歳なので存在すら知らなかったわけですが、当時中高生以上だった現在33歳以上の方は衝撃を受けたかも知れません。
もちろん解散後も愛されたブランキーですが、あの伝説のバンドでGt&Voを務めた浅井健一(ベンジー)の解散後の音楽を知る方は少ないのではないでしょうか。
今日はそんな"ブランキーは知ってるけど他にベンジーの音楽は知らない方"向けの記事になります。
①ソロ 浅井健一
ブランキー解散後はソロ活動ということで固定のバンドを組まずにベンジーが作詞作曲をしてCDを出しています。
ブランキーの後期ではペピン、VIOLET FIZZ等打ち込みを使った曲が現れました。ソロでの曲はベンジーがDTMで作った曲もあるのでパンク色は少し薄れ、コーラスが入った厚みのある曲が増えています。
ソロからは二曲、激しめの曲と静かめな曲をご紹介します。
1. FIXER
この曲は所謂バンドサウンドな曲なのでブランキーの流れを汲んでいます。ブランキーで近い曲で言えばSALINGERあたりでしょうか。
アウトロの「テディベア……抱いて……」のかき鳴らすギターとブレイクの繰り返しにはベンジーらしさを感じます。
2. SPRING SNOW
この記事書いてて初めてクローズの曲だって知りました。
ブランキーで近い曲で言えば幸せな人とかそんな感じですかね。
ソロ名義はこんな感じのストリングスとコーラスが入った曲が多めです。あんまりブランキーでやってこなかった雰囲気なのでブランキー好きには新鮮に聴こえると思います。
②バンド 浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS
長くソロ活動を行ってきたベンジーですが、約3年前からNUMBER GIRLのベーシスト、中尾憲太郎と謎のラテンドラマー小林瞳を引き連れてスリーピースバンドをやっています。
イメージとしてはソロ活動のバックバンドが固定メンバー化したっていう感じなのでバンド名からわかるようにあくまでベンジー+2名という形態です。
1. MOTOR CITY
この曲はノーガンズライフというアニメのOPに使われています。アニメの曲に使われるのはBLEACHのMad Surferぶりでしょうか。
曲調自体はロメオっぽい感じですが、ブランキーの曲って大体周りに馴染めい架空の変な人物を描いているので明るい曲調でもどこか悲しげな歌詞が入ってたりしますが、ソロ活動以降はそんなに架空の人物にフィーチャーしてないのでこの曲はすべてが底抜けに明るかったりします。
2. すぐそば
キルズでこの曲が一番好きです。
この曲はあまり他に類をみない独特な雰囲気でキルズ、そしてその時のベンジーだからこそ書けたのかなと思っていて、個人的にとても大事にしています。
歌詞好き過ぎて全文載せたいけど流石に一部だけ引用します。
人々に幸せな世界を
もたらすのは知性であって
宗教でも科学でもないよ
世界をめちゃめちゃにしてるの誰
クリスタルシェリーズラブ ブリリアントシェリズビーム
すぐそばにある ふとしたことかも
新しい考え まだ誰も気づいてない
それを見つければ 世界は変われる
クリスタルシェリーズラブ ブリリアントシェリズビームについては単純に語感でぶちこんだだけだと思いますが、この言葉、キュート過ぎません?
③バンド SHERBETS
このバンドは実は後期はブランキーと平行活動していたのでご存知の方が多いと思います。
ブランキーのベストアルバム、国境線上の蟻に収録されている「水色」は実はSHERBETSの「水」のセルフカバーだったりします。
ベンジーのバンドでは唯一キーボードがいるのでサックスやストリングスが鳴ってたりして比較的神秘的というかゆっくりした自然な曲が多いです。
とはいえ、これから紹介する2曲はロックですが(笑)
1. Baby Revolution
ベイビーが群をなしてひたすらハイハイしていくという曲です。
3万人のBabyが 30万のBabyが ひたすらはいはいして行く
なんという出来事なんだ 危険も省みないで
ひたすらはいはいして行く Baby Revolution
陽気なメロディと明るくもメッセージ性のある歌詞の曲です。確かに300万人の赤ちゃんが戦争地帯に突っ込んできたらこの世の戦争は全部なくなるかも?と思える曲。
つまるところ「みんな、赤ちゃんの頃に戦争やりたいと思ってた?」っていうメッセージだと思っています。
2. LADY NEDY
この曲には度肝を抜かれました。
楽しいことしか考えられない病気が流行ってる
3:18(このリンクから飛べます)から始まるギターソロを聴いて「そんなんありかよ!!!」と突っ込みたくなる。
このギターソロがLADY NEDYの艶美で不思議な雰囲気を醸し出してる。
こんなに単純でこんなにエロいギターソロはこの人しか弾けないです。
最後に
もう活動していないバンドで言えば、PONTIACS、JUDE、AJICO等あるんですが、今回は現在活動中のもののみ取り上げました。
突然ですが、人は何を基準に音楽を好き好むのでしょうか。
ジャンル、人、楽器、歌詞、ファッション……
色々あると思いますが、結局私は人にハマってるんだなと思いました。
ベンジーの作る音楽は幅広いジャンルですが、なぜか好きになってしまう。
そしてベンジーが愛する井上陽水の音楽も、ベンジーに憧れたTaNaBaTaあにーの音楽も気づいたら好きになっていました。
ブランキーを聴いていた皆さんなら、ベンジーの表現を浴びた皆さんなら、きっと今回紹介した音楽も気に入ってくれると思っています。
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