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ビジョナリーカンパニー ~時代を超える生存の原則~

著者:James C. Collins(ジェームズ・C・コリンズさん)、Jerry I. Porras(ジェリー・I・ポラスさん)

(ジェームズ・C・コリンズさん)スタンフォード大学ビジネススクールで研究者、教育者としてキャリアをスタート。その後、出身地のコロラド州ボールダーに戻り、経営研究所を設立して研究を行うとともに、企業セクター、社会セクターの指導者に助言をするコンサルタントとして活躍。

(ジェリー・I・ポラスさん)スタンフォード大学ビジネススクール名誉教授。組織開発やリーダーシップなどの組織論が専門。陸軍やロッキード、ゼネラル・エレクトリック(GE)で働いた経験も持つ。

本書は、未来志向(ビジョナリー)、先見的(ビジョナリー)な企業で、業界でも卓越した企業、同業他社の間で広く尊敬を集め、大きなインパクトを世界に与え続けてきた企業について書かれた一冊である。内容としては、第一章でビジョナリーカンパニーの説明と調査によって判明した、世間で信じられている成功する企業の12の神話が事実でないことを述べる。第二章以降で調査の結果について述べ、「基本理念」「環境」「文化」等ビジョナリーカンパニーが持ち合わせるべきものについて、様々な企業の実際の行動例を基に説明。終盤部分は全てのまとめとして、ビジョナリーカンパニーに必要なものの核心に迫る。ドラッカーやエドガー・シャインとも共通する概念であり、MBA必読書にも数えられる本書。教養として読んでいてもいいかもしれない。

ここからは私の感想。

ロングセラーだけあって、考え方や調査結果は普遍的なものであると感じた。結局、ビジョナリーカンパニーを目指すなら、カリスマ性のある経営者や人物に焦点を当てるのではなく、不変のビジョンを持ち、進歩を促す環境を持ち合わせた一貫性のある企業であることが必要だとまとめられている。時を告げる予言者であれば、彼が死ぬと時間を告げることが出来なくなってしまうが、時計を作っておけば、誰でも時を告げることが出来る。仕事も共通すると思うが、企業も仕事も常に誰にでも引き継げるマニュアル化された状態でなければならず、担当者にしか出来ないものであれば、いつまでたっても引き継がれない。本書にあるようにある種カルトじみた「基本理念」を持てば、末端まで組織文化は浸透する。また、一貫性を持ち合わせていなければ、この理念も崩れる為、同様に重要である。この辺は、以前紹介した本「WHO YOU ARE」に通ずるものがあると感じた。本書を読みながら、基本理念について考えていたが、「自分ならどうするか?」ということを皆さんも考えてみては如何だろうか。私の場合、「カッコよくあれ」にするかな、と。不正も悪口も言い訳もどれもカッコ悪いし、そう言ったネガティブ要素がなくなったら素敵だと考える。話を戻して、本書に出てくる自己満足の病に打ち勝ち、今日より明日がもっと良くなるように自分を律することも非常に大切だと感じた。日々の努力を続けよう。(本日の本は「歯車のYoshiさん」紹介本)

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