見出し画像

WHO YOU ARE

著者:Ben Horowitz(ベン・ホロウィッツ氏)

事業家で投資家。作家の顔も持つ。英国生まれでアメリカ合衆国民。テクノロジー系の起業家へ投資するベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)の共同創業者兼ゼネラル・パートナー。ヒューレット・パッカードが買収したエンタープライズソフトウェア会社、オプスウェアの共同設立者で、社長兼最高経営責任者を歴任。コロンビア大学でコンピュータサイエンスの学士号を取得後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でコンピュータサイエンスの修士号を取得。

「WHO YOU ARE」自分は何者なのか。本書は、文化をつくる為の方法論をまとめた一冊である。筆者の体験やシリコンバレーの経営者と話をしたこと、世界の歴史を紐解くことにより文化形成の共通点を見出し、それらを言語化、体系化したもの。歴史上唯一、奴隷解放の革命を成功させたトゥーサン・ルーベルチュール、日本文化の基礎となる武士道、多文化をまとめたチンギス・ハンの統治方法から文化形成について考察。筆者が実際に会った殺人犯のシャカ・サンゴール氏の刑務所時代の組織文化からの考察もある。時代を超えて共通する事実は、今後を見据えても長続きする可能性が高い。起業から何百年と続く企業を作るには、根本となる文化が必要である。これから起業を考えている人や何らかの組織のリーダーの立ち位置に居る人は是非、読んで頂きたい。強くおススメする。

ここからは私の感想。

「文化」というものを考えるのに、非常に為になった。企業だけでなく組織には、この「文化」と言うのがかなり重要になってくる。小さい組織になるとリーダーの考え方が組織の文化として見えやすいが、大きくなっても結局は、トップの思考が文化という形で現れる。上の思考が行動に現れ、それを見た人が同様の行動をとり、同様の思考となる。この行動の流れが文化となる。本を読み終える頃には、題名が「WHO YOU ARE」であるのも納得がいった。人が文化をつくる。歴史上の人物から文化を紐解いているのもまた、文化を語る上では非常に助けとなる。武士道だったり、革命だったりと「死」に対する言及があるが、人間はやはり追い込まれると本性が出る。平時の時に出来ていても、有事の時には出来なければ、それは表面的なものであって説得力がない。言行を一致させることや大切なことを行動で示すことは、リーダーとして、上に立つものとして必ず必要なものと再認識させられた。他にもリーダーに必要なものは何かと考えたときに、結局は自分が何者であるかを自問する所に行きつき、それが文化となって現れる。思考が人を作るように、人が文化を作る。則ちどんな文化を作りたいかは、人によるし、思考による。しっかりと自己を見つめ直し、この解を探して行きたい。日々の努力を続けよう。

最後までご覧頂き、有難うございます。 頂いたサポートのバトンは、他の方をサポートする為の バトンとして回させて頂きます。