人生の勝算
著者:前田裕二さん
SHOWROOM代表取締役社長。石原さとみさんと付き合ってた方と言った方がピンと来るかな。早稲田大学を卒業後、外資系投資銀行に入行。その後、起業をしようとDeNAのファウンダーである南場智子氏に相談したことをきっかけにDeNAに入社。「SHOWROOM」を立ち上げ、スピンオフしSHOWROOM株式会社を設立。ソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合弁会社化。代表的な著書に「メモの魔力」がある。
本書は前田裕二氏の生い立ちからサラリーマン時代、SHOWROOMを立ち上げるまでの一連の流れ、同氏がこれから目指していく未来が描かれている。この一冊を読めば、前田氏の人間性や彼を形成した環境、ビジネスの本質について知ることが出来る。「メモの魔力」の方が認知度が高いかもしれないが、前田裕二という人間を知るなら、こちらの方がおススメ。人生の指針が無く、自分探しをしている人は、是非ご一読頂きたい。
ここからは私の感想。(本を読んでから見てください。)
正直、この本を読んで、テレビやネットの情報で見ていた前田氏に対するイメージが変わった。見た目のイメージで、中性的で大人しいという印象を持っていたが、内に秘めているものは熱く、情熱的な人物だと思う。そして、非常に活動的で努力の人だということも分かる。彼の人間性は題名からも読み取れる。「人生の勝算」というと何とも大それたフレーズに聞こえるが、間違いなくこの勝算の裏には計り知れない努力が隠れている。秋元氏は「根拠のない勝算」と言っているが、秋元氏も彼の努力を知っており、また前田氏も表では言わずとも知っている。では、なぜこれほどまでに努力の人であるのか。その解は彼の生まれ環境にあるのだと推測する。本の中で、何度も「後天的な」というワードが出てきているのは、それを裏付けるものであり、幼少期に最愛の母を亡くし、努力で自分の人生の舵取りをしてきたに他ならない。第6章の最終部分のインドでのエピソードを見ても、自分の努力では変えられない世界の存在を知っているからこそ、出来るだけ皆に平等な機会が与えられる環境を彼は作ろうとしているのだろう。ビジネス観に関しては参考になる部分も多かったし、「お客さんを中の人」にするというのは、一つのビジネスモデルとしては大いに有効だと思う。どこの世界にも頼まれてもいないのに、勝手に働き出すおせっかいは居るものだし、他人の為に働く欲求は存在する。SHOWROOMは彼の幼少期の路上ライブでの収益化をネット世界で体現したものであるし、彼の努力がその世界へと導いたことに疑いの余地はない。日々の努力を続けよう。
記事を読んで頂いた方は、おススメの本をコメント頂けると幸甚です。近いうちに読んで記事にします。(←前田流「白いパラソル」理論??)
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