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「富士そば」は、なぜアルバイトにボーナスを出すのか

著者:丹 道夫さん

「名代富士そば」を運営するダイタングループの創業者。名古屋生まれ、愛媛育ち。東京栄養食糧専門学校卒業。四度にわたる上京と挫折を繰り返し、苦労の末に立ち食いそばチェーンの経営に至る。作詞家「丹まさと」としての顔も持つ。

本書は「名代富士そば」の創業者が、立ち上げの様子から他社には無い独自のシステムなど、店や経営の裏側について書かれた一冊である。題名にある通り「なぜアルバイトにボーナスを出すのか」だったり、「なぜ店内で演歌が流れているのか」にも言及があり、本書を読んだ後に「富士そば」に行くと新たな発見がある。経営者に必要なことや上に立つ者として必要なことが学べる本。「富士そば」に足を運んだことがある人は一度、読んでみては。

ここからは私の感想。

ふと「富士そば」に入ったときの壁の宣伝を見て本書を知り、題名に興味があったので一読。創業者が「富士そば」に込める想いや、従業員に込める想いだったりと裏側が知れて面白かった。アルバイトに対しても権限委譲し、自分で考えさせることが重要なのだと感じた。社長がよく使う「上手くやってくれ」と言う発言から見える、上から指示するのではなく、個々の判断に任せるということは必要だと思うし、わざわざ聞かなくても現場レベルで判断が出来ることは大事であると思う。ある程度、チェーンで多店舗展開する為にはマニュアルは必要であるが、外せない所や無駄になる所はシステム化やマニュアル化は必要であるが、細かい所になると自己判断にした方が効率が良くなることもある。個人的に思ったのは、筆者は経営者としてカリスマ的な感じではなく、失敗や挫折など紆余曲折を経て、何とか軌道に乗った苦労人という印象である。そこには運の要素もあるだろうが、本を通して感じたのは、著者が人を大切にしているという部分である。信頼されると人は頑張れるし、期待にも応えようとする。経営者は人を動かす仕組み作りも仕事である。日々に努力を続けよう。

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