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PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

著者:Lawrence・Levy(ローレンス・レビーさん)

ロンドン生まれ。インディアナ大学を卒業後、ハーバード・ロースクールを修了。シリコンバレーの弁護士から会社経営に転じた後、1994年にスティーブ・ジョブズから声をかけられ、ピクサー・アニメーション・スタジオの最高財務責任者兼社長室メンバーに転進。ピクサーでは事業戦略の策定とIPOの実現を担当し、赤字のグラフィックス会社だったピクサーを数十億ドル規模のエンターテイメントスタジオへと変身させた。のちにピクサーの取締役に就任。

言わずと知れたアニメーション会社「PIXAR」の成功までの道のりを描いた一冊。成功の舞台裏には数々の失敗や波乱が潜んでいる。Appleを追われたスティーブ・ジョブズがPIXARを買って、新しいコンピュータを作ろうとしたが、レンダリングソフト部門やアニメーション部門等どれを合わせても赤字続き。そのテコ入れで呼ばれたのが著者のローレンス氏で、後に「トイ・ストーリー」を公開し、PIXARをIPOすることになるのだが、そこまでの道のりは決して楽なものではなかった。今でこそDisney傘下になり、世界的に有名な企業の仲間入りをしているが、著者がいなければ多くの人が同社の名前を耳にすることもなかったかもしれない。数々の試練を乗り越え、「トイ・ストーリー」が公開され、世界中でヒットする様子は圧巻。成功の舞台裏を覗いてみては。

ここからは私の感想。

もちろん「PIXAR」は知っていたものの、成功までにここまで険しい道を進んでいたのは知らなかった。スティーブ・ジョブズ氏が同社に関与しているのも知らなかったし、改めて彼の凄さを再認識した。ローレンス・レビー氏もジョブズ氏に誘われてからPIXARに来るまでの判断は、結果だけ見ると賢明であると思われるが、当初のPIXARの状態や彼の生活を考えると、その選択は非常に困難であったものと容易に想像が出来る。前半部分で資金繰りや内部状況など数々の波乱を乗り越えてからの、後半部分の「トイ・ストーリー」のメガヒット、IPOの成功は爽快であった。多くの苦労を経てからの成功はひとしおであっただろうし、そこに至るまでの関係者の努力は計り知れない。どうしても人は成功者の表側を見て判断してしまうが、その裏側では成功を裏付ける根拠がある。日々の努力を続けよう。


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