ユダヤの商法

著者：藤田 田さん

日本マクドナルドの創業者。大阪生まれ。東京大学法学部卒業。在学中にGHQの通訳を務めたことがきっかけで「㈱藤田商店」を設立。学生起業家として輸入業を手掛ける。1971年、世界最大のハンバーガー・チェーンである米国マクドナルド社と50：50の出資比率で「日本マクドナルド㈱」を設立。銀座三越に第1号店をオープンし、日本中にハンバーガー旋風を巻き起こす。1989年には、トイザラス社との合弁会社「日本トイザらス㈱」を設立し、全国に展開。

「銀座のユダヤ人」と呼ばれた著者が金持ちになれる方法であるユダヤ商法の「定石」を紹介。97にも及ぶユダヤ商法の定石を筆者の体験談を基に展開。この定石を100%守れば、金儲けが必ず出来るとの保証付き。ユダヤ商法のバックボーンやユダヤ人の掟などユダヤ商法の本質が学べると同時に、藤田田氏の経験談も知ることが出来る。世界三大商人と互角に戦ってきた「銀座のユダヤ人」の教えを一緒に学んでみては？

ユダヤの商法(新装版) (ワニの本)

ここからは私の感想。

さすがは大阪商人であり、ユダヤ商人と呼ばれるだけの人である。学生の孫正義氏が藤田田氏の所へ教えを乞いに行き、アメリカでITを学びに行ったのは有名な話である。孫氏の行動力も凄いのだが、藤田田氏の先見の明にも脱帽である。戦後にユダヤ人の近くでユダヤ商法の基礎を学べる機会を得たという運もあるだろうが、紛れもなく彼の行動力がチャンスを掴んだことに他ならない。米国の万歳屋と揉めて、大統領に直接手紙を送ろうと考える行動力も規格外である。好奇心や柔軟性、行動力を持っていた為の成功とも言える。無能は犯罪で、金儲けの出来ん奴はアホで低能。厳しいようだが胸に刺さる言葉であった。国籍が金儲けの手段になったり、契約書が商品になったりと目から鱗の話も多かった。後半に為替の話も出てくるが、商売の基本となるのが、この「差」であることは間違いない。色々と学びが多かった一冊。日々の努力を続けよう。