Learn or Die 死ぬ気で学べ ~プリファードネットワークスの挑戦~
著者:西川 徹さん、岡野原 大輔さん
(西川 徹さん)東京都生まれ。東京大学大学院時代に学生起業し、2006年にPreferred Infrastructureを岡野原氏と共同で創業。その翌年、同大学院情報理工学系研究科修士課程を修了。2014年にPreferred Networksを岡野原氏と共同で設立、代表取締役社長に就任。
(岡野原 大輔さん)福島県生まれ。東京大学大学院時代にPreferred Infrastructureを西川氏と共同で創業。2010年に同大学院情報理工学系研究科博士課程を修了。2014年にPreferred Networksを西川氏と共同で設立、取締役副社長に就任。2018年、代表取締役副社長に就任。
本書は、AIや深層学習機能、コンピュータの力を使って実世界の課題解決を目指す企業Preferred Networks(略称PFN)について二人の共同創業者が著した一冊である。二人は東京大学時代に知り合い、当該企業の前身となるPreferred Infrastructureを創業。その後、独立してPreferred Networksを創業。まず、最初のChapter1でPFNの取り組みの概要紹介から始まり、Chapter2-3で起業から今日までの経緯、Chapter4で本の題名にも使われている行動規範についての説明と続く。Chapter5ではPFNが強みとする深層学習について少し専門的な紹介、Chapter6で人事や採用、組織運営の方針について言及、Chapter7で資本政策について紹介、最後のChapter8でPFNが目指す未来について語られている。最先端を行くAI技術者集団の野望や考え方、PNFについて多くを知れる本。遅かれ早かれ来る未来の姿、スタートアップ企業が取り組む課題の解決方法を覗いてみてはいかがだろうか。プログラマーやSE等の専門職の人やこれから未来を背負う若い世代におススメ。
ここからは私の感想。
本書を手にとるまでPreferred Networksという企業を耳にしたことが無かったが、内容を見ると数々の名立たる企業から出資を受けており、将来性がある企業なのだと感じた。東大出身の創業者二人は、本当にコンピュータの力に魅了されているのだろうし、好きなのだろうと思う。その好きなことで人々の為になる。本の中でも、お金を稼ぎたいというより、新しい価値を生み出していきたいとの発言があるように、そういった考えが原動力になっているのだと思う。やはり、好きなことをやる熱量には敵わないものがあると思った。また、技術の進歩に関して言及するなら、Chapter5で深層学習やAIの説明が出てくるが、思っていたより昔からこのような技術は進められていたことを知った。日々の生活では革新的なIT化を感じる場面は少ないが、今この瞬間にも見えない場所では、日進月歩で加速度的に技術は進んでいるのだと痛感した。どの分野でも死ぬ気で学ばないとほんとに死ぬことになると思う。日々の努力を続けよう。一家に一台パソコンが普及しているように、一家に一台ロボットがある時代はそんなに遠くないのかもしれない。
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