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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

著者:岩崎 夏海さん

放送作家。小説家。男性。東京都生まれ。東京藝術大学美術学部建築科卒業。作詞家の秋元康氏に師事し、「とんねるずのみなさんのおかげです」「ダウンタウンのごっつええ感じ」等のテレビ番組の制作に参加。AKB48のプロデュース等にも携わる。その後は、ゲームやウェブコンテンツの開発会社を経て、株式会社吉田正樹事務所に所属し、作家として活躍。

まず、本書はビジネス書ではなく、小説である。恥ずかしながら、私はこの本を手にするまではドラッカーの「マネジメント」の解説本だと思っていた。物語は、ある事情により野球部のマネージャーとなった高校生のみなみが、本屋でふと「マネジメント」に出会うことから始まる。顧客や従業員、社会貢献を野球や学校生活に当てはまめながら進んでいく。みなみと親友の夕紀、野球部の仲間たちがドラッカーの「マネジメント」の教えに従いながら、甲子園を目指していく青春物語。「マネジメント」を読んだことが有る無いに関わらず、小説としても楽しめる一冊。今年の甲子園が中止になったタイミングですが。。。

ここからは私の感想。

先に「マネジメント」を読んでいたので、より楽しむことが出来た。また、引用しながらも、教えを野球や学校に当てはめる噛み砕いた内容であるので分かりやすかった。小説から入って、ドラッカーの原作を読んでも読みやすいかもしれない。小説の中身としては、正直な所、意外性が無く予想通りの展開であった為、題名の話題性にはそぐわない印象。発想が面白く、ドラッカーの教え通りに展開される内容は興味深かった。ただ、実際に現実世界で甲子園出場が叶うまでに力を付けられるかと言えば、あくまで小説止まりで現実離れ感は否めない。この小説以外にも、ドラッカーの理論自体は様々な所で応用出来ると思うので、固定概念に縛られず、常に柔軟な発想を持ちたい。

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