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天国に一番近い島

花の浮島と呼ばれる礼文島のハイシーズンは6月。

6月頭を目指して妻が花見の旅で合流。
1番はレブンアツモリソウを見ること、
そして前回は7月初旬のシーズン終わり頃に来たので、
初旬の花畑を探索すること。

レブンアツモリソウは私が見た時より開花が進んで、
袋状の花が見事に咲いてました。

袋状の花弁が不思議


可愛らしさでは咲きはじめの方が勝かな。
少女の顔のような形です。

おさげ髪の少女みたい


高山植物が咲き乱れる島といっても富良野のラベンダーや美瑛の花畑のような一面の花畑を思い描いてはいけません。あれは人工的な美しさです。

島内の数少ない喫茶店のマスターがこんなことを言ってました。
「ラベンダー畑のようなのを想像してやってきて、がっかりしていくのが多いんだよ。植物のことをわかんないのが見てもしょうがないよ」
多分たくさんの客に言われるのでしょう。
うんざりという感じの愚痴でした。

観光てスペクタクルな刺激を求めてくる所があるので、アツモリソウのささやかさにがっかりする気持ちも、わかります。

高山植物の群生も同様で、草原のなかに紫、黄色、白、ピンクの儚げな花がポツポツと点描のように点在しています。
一面の花畑ではありません。


崖上のエゾノハクサンイチゲの群生


木がなく、草原と断崖の風景は、優しくも厳しい所があり、
けなげな花がより愛おしく見えます。

刺激を求める人には物足りないでしょう。

高台から崖下へ続く草原



遊歩道の南端の灯台でお弁当ランチ。
最高気温9℃で風が吹くとじっとしていられない寒さですが、
ランチの間は陽が出て無風になり、
最高に贅沢なランチタイムになりました。

灯台のたもと
ここでお弁当

希少な高山植物や礼文の類まれな風景だから幸せともいえますが、
近くの公園の緑と身近なタンポポでもいいのです。
そこにも天国はあります。

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