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【Exploring】川越(埼玉県入間郡)

2023年3月6日(月)
所沢から西武新宿線に乗り川越へ向かう。月曜昼過ぎの車内はとても空いていて、途中駅でも降車客が数人いる程度だった。
埼玉まで来ると、車窓から長閑な耕地が顔を覗かせることが多くなってくる。
都心を廻った昨日はコンクリートで固められた地面しか目にしていなかったから、土を見ると落ち着いた気分になる。

西武鉄道本川越駅で降車。川越中心部の3駅では最も古い駅。
JR川越線・東武東上線に交わる形で川越市の中心繁華街・クレアモールの西側に位置する。
「蔵のまち口」から駅舎の外へ出ると、正面にはイトーヨーカドー。
横断歩道を渡って振り返ると、駅舎と直結する駅ビル「西武本川越ペペ」が見える。
これは東京近郊のどの街に降り立ってもそうだが、やはり人通りがある。
この辺りでは至極当然だが、「駅前が生きている」ことに毎度感動を覚えるものである。

ヨーカドーの脇を抜けると、川越の繁華街「クレアモール」に出る。時間制の歩行者天国になっていて、平日日中でも人で溢れかえっている。
北の一番街方面へ歩く。

川越一番街に出る。川越藩の城下町として栄え「小江戸」と称される象徴的な街並みが続く。流石は著名な土地であるので、観光客もかなり多い。その割には歩道が狭いように感じたので、いっそ歩行者天国化してしまってもいいのではないかと思った。

小江戸川越のシンボルである「時の鐘」。
現在のものは明治26年の大火の翌年に再建されたものだそう。
今回は時間が合わず鐘の音は聞こえなかったが、凛々しく立つ姿は美しかった。

「仲町」交差点。
「札の辻」交差点。

それぞれ街並みの南北端である「仲町」と「札の辻」の交差点。
いきなり普通の景色になる。
景観保存地区と普通の市街地との境目はなかなか面白い。

一番街を後にして、川越駅へ向かう。
ひっきりなしにオレンジ色の東武バスが行き交っていたのが印象的だった。
大都市圏のバス事情ほど疎いものはない。
武蔵野線の車窓から見えたのは国際興業の色をしたバスだったか、十鉄のバスと同じ色だった。

埼玉県道51号。
商店も交じった住宅街の街並み。
全国の蔵造りの街からそれほど離れていないが、一気に歩く人は地元民になり、生活感を増す。

街灯が列をなす商店街。
ガラスが日光を照り返す。
街灯が整然と並んでいる通りは正面から見てみたい欲が出る。

県道15号に出る。
影が伸びる中、平日夕方の日常風景を見る。
平日であれば特に、その土地土地の日常に潜り込んで観察している気分になる。
誰もこの人間が遥か北辺からやってきたことは知りもしないだろう。

再びクレアモールに入る。
マルエツを過ぎると住所は新富町に変わる。
「クレアモール」は統一名称であって、「川越新富町商店街」と「川越サンモール商店街」の2つの商店街から成っている。
電柱毎に並ぶ広告たちが、目に情報を入れんと訴えてくる。

歩行者天国が始まると同時に、左手に「Maruhiro」の広告塔が見えた。
埼玉西部が地盤の「丸広百貨店」の実質的な本店である川越店。
長崎屋や丸井、ニチイが無くなった今も、川越の中核店として営業を続ける。
中心の通りに核となる大型店があるのは良いことだと思う。

本当に人の多い通りだ。
地元にもこんな場所があれば楽しいだろうと少し思ってしまう。

ヨーカドー脇から本川越駅前の通りに出て川越駅方面へ向かうと、ガードを潜る車列が見えた。
駅はもうすぐだろうか。

左折して東口から伸びる通りに入り歩くと、ついにペデストリアンデッキが見えた。
この通りはアカシア通りと言ったのか。
背後には建設中なのか、囲われたマンションが。高い…。

正面を見上げるとアトレマルヒロの裏側。
表玄関は駅側で、建物内を通って抜けられる。

道路を渡り右手を見ると三番町通り。
北から一番町、二番町、三番町、と通りがある。一瞬三本木が頭をよぎった。

正面にはクレアモールの南口。
ギラギラしていて、北側よりは繁華街感が強い。
首都圏の中堅都市はこんな感じの商店街が多いのだろうか、所沢のプロぺ通りもこんな感じだった。

デッキに降り立つと、線路側には西口駅舎と駅ビル「ルミネ川越」が見える。
「ルミネ」。都会的な響きだと思う。

先刻の三番町通りを跨ぐデッキより望むと、素人目には正円に見える月。
満月は翌日の7日だった。

上からクレアモールを覗ける隙間があった。
夕方、早くも眩しい光。
ひっきりなしに行き交う人々は何処へ向かうのだろう。

東上線が踏切を駆け抜ける。
やはり長い編成では通過の迫力も大きくなる。
地元で4号沿いを貨物列車が通り過ぎた時みたい。

そして川越駅東口に到着。
こちら側は東武の駅舎。

東口を出て左前にあるのが「アトレマルヒロ」。
先述の丸広の店舗で、再開発ビル「アトレ」の核店舗として平成2年に開業した。
私は今の今までJRの「アトレ」と勘違いしていたが、こちらの「アトレ」の方が早いのだそう。JR川越の駅ビルはルミネがあるのだから、よく考えれば別物だ。

右前にあるのは「川越マイン」。
東武ストアの総合スーパーらしいが、見たことも聞いたこともなく、この場所で初めて知った。
駅前だけでショッピングには全く困らなさそうだ。

光が強まり、人通りも増してきた。
街へ出る人の流れに逆らうように、改札へ入った。

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