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怪人デスマーチの退転

怪盗フラヌールシリーズ第二弾
やっと読めました

父である怪盗フラヌールが盗んだお宝を
二代目怪盗フラヌールこと
息子あるき野道足が返却していくお話


今回は金箔本と呼ばれる金箔でできた本を
初代金箔職人の邊邉斉齋斎亡き後
二代目邊邉斉齋斎こと息子へ返却の道中
起こった殺人事件

犯人は隠されることなく明らかにされており
二代目邊邉斉齋斎の娘であった

お馴染みの名探偵と刑事と共に捜査を行うにあたり
初代も殺されていたこと
初代の妻も殺されていたこと
金箔本の中身とは
なぜ二代目は殺されたのか
なぜ娘は殺したのか
などが明らかになってくる

結果
殺人事件は初代から連鎖的に起こっていたことがわかる
初代が妻を殺し
金箔本にその旨を記し博物館へ展示
誰の目にもつく場所へ晒したことで
罪悪感から解放し精神を保っていた

ところが初代怪盗フラヌールがその金箔本を盗んだことで
精神は崩壊し耐えきれなくなり
息子である二代目へ自白する
商売が軌道にのり会社を背負っていた二代目は
初代である父親を殺人犯にしない為に殺した

そして二代目怪盗フラヌールによって返却されようとしている金箔本
娘は二代目である父親を殺人犯にしない為に殺した

血の繋がりというものは恐ろしくもあり
固く強いものでもある
顔や癖が似ることもあるが
思想はどの程度似るのだろうか
育て方で変わるのだろうか
こうはなって欲しくないと親が思って
自分とは全く違う環境で育てたとして
その子供はどうなるのだろうか
全く別の親の子供のように育つのか
なって欲しくなかった姿に育つのか
難しくも切ない
どうしたって蛙の子は蛙なのだ


連鎖を断ち切っているつもりだが
鎖は切れても連なりは断てないものなのかもしれない

と考えさせられた話でした

次回
怪傑レディ・フラヌール
でシリーズは一区切りだそうなので(早い泣)
発売が楽しみです!

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