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叙事詩『月の鯨』

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神話上の白き妖獣「月の鯨」を追い求めてよるべなき海を行く船。その行き着く先は? メルヴィルの『白鯨』に素材を得たフィクションです。
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#物語

鯨の感覚世界 〜叙事詩『月の鯨』第一の手紙(13)〜

すったもんだの末に仕留めた抹香鯨 長々とけだるい引き揚げ作業の末 その恐るべき巨体が甲板に…

汐田大輝
10か月前
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潮吹、追跡、噂 〜叙事詩『月の鯨』第一の手紙(6)~

空と海は清澄の気に満ち 銀色のさざ波がうっすらと しかし常ならぬ確かさで寄せている はるか…

汐田大輝
2年前
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虚無、日常、鯨群 〜叙事詩『月の鯨』第一の手紙(5)~

クエクエが大切に祀り上げていた小便小僧 床に転がって埃だらけになっている オレは布で磨き、…

汐田大輝
2年前
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説教、幻術、憤怒、血の涙 〜叙事詩『月の鯨』第一の手紙(4)~

神父さまの説教が始まる 淫祠邪教に呪われたる舟子ども 貴様らの祈祷で嵐が鎮まることはある…

汐田大輝
2年前
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嵐の夜、祈祷、礼拝堂 〜叙事詩『月の鯨』第一の手紙(3)〜

クエクエの祈祷がずっと聞こえていた 海は荒れ 風は吹きすさび 船体が軋んでいる 上下左右に…

汐田大輝
2年前
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船長、壁画、海坊主 〜叙事詩『月の鯨』第一の手紙(2)〜

不思議なことがある オレはこの船に乗り込んでから 船長の姿を見ていない 義足でオレを突き飛…

汐田大輝
2年前
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新しい相棒 ~叙事詩『月の鯨』第一の手紙 (1)~

ハハハハハ おい、相棒よ オレからこんな手紙が届くだなんて夢にも思っていなかっただろうよ もうとっくに海のモクズとなって消えたと思ってただろうよ オアイニクさま、まだ生きてるぜ 変なウワサを立てないでもらいたいな オレにだって文字のヨミカキくらいできるんだ 新しい相棒ができたからな もうオマエの助けなんていらないんだ クエクエっていってな 顔はマックロ ヨミカキが得意で教養がある奴なんだが クエクエって名前がなんかブキミなんだ オレの未来に暗い影を落とすかもな まあ そんな

第一の手紙の公開にあたって 〜叙事詩『月の鯨』序章(2)〜

あいつから最初の手紙が届いたのは、船が出航してから一年が過ぎた頃だった。手紙といってもそ…

汐田大輝
2年前
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月の光のシケモク 〜叙事詩『月の鯨』序章〜

長い船旅でズタボロになったオレ 迎えてくれたのは 昔懐かしい相棒 生還祝いに大盤振る舞いを…

汐田大輝
2年前
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