企画台本「タクシー」
僕は特に取り柄も無いタクシー運転手。今日も、ひとけの無い夜の道を流してた。
ふと手を上げている女性が目に止まった。ラッキーと思って女性を乗せた。
白いワンピースに長い髪、表情はあまり見えない。
そして…濡れている。
僕は怯えながら聞いてみた
「どうしたんですか?そんなに濡れて」返事は無い。
「あ〜、さっきの通り雨に降られたんですね?」
僕は怖さを隠す様に話し続ける。
「いや、こうゆうの怪談話であるじゃないですか?僕みたいな運転手が霊に取り憑かれて死んじゃうとか…あ、失礼でしたよね?すみません。で、近くの繁華街まででしたよね?良かった…墓地までとか言われなくて、ハハッ…」
______
「さ、着きましたよ。あ、驚きました?…そう、ここ墓地です。
実は僕、ここに眠ってるんですよ…
以前ね貴女みたいな格好の女性の霊を乗せちゃってね…僕、取り憑かれて死んだんですよ。良ければ、手でも合わせてやって下さい…では、僕はこの辺で…」
タクシーは運転手と共に消え、女は一人、廃墟の様な墓地の前に取り残された…
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