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くすぐり文学概論「悪夢のくすぐり合宿」解説講義(※ネタバレ注意)

はじめに

※今回の講義ではサキュバスの巣というサイトに掲載されている「悪夢のくすぐり合宿」という小説について取り上げます。読んだことないよ~!という方は先に一読してからこの講義を受講することをオススメします。

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教室

みんな
「そわそわ」
「せんせーまだかな~」
「f/mしか勝たん🥺」

キーンコーンカーンコーン🔔キーンコーン…

わたち
\(^o^)/「うー!!こうぎー!講義講義ー!わーいわーい!講義ちますよ~カンカンカン\(^o^)/🔖」

みんな
「カンカンカン\(^o^)/」

わたち
\(^o^)/「ふぇぇい今回は悪夢のくすぐり合宿について解説するよ~!みんな予習してきましたか~?」

みんな
「してきたよ~カンカンカン\(^o^)/」

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改めまして、どうも栞です。
今回の講義では私が最も影響を受けたくすぐり小説、
「悪夢のくすぐり合宿」という作品について解説していきます。

余談ですが、私が初めてこの小説を読んだのが中学生くらいで、めちゃくちゃエッチで衝撃を受けた思い出があります。私もくすぐり小説を書いていますが、自分の作風には「悪夢のくすぐり合宿」の影響が意識せずとも色濃く反映されているのかなと思っています。

さて、講義に入る前に予備知識としていくつか説明していきたいと思います。「そんなの知ってるよ~!」って方は読み飛ばしても構いません。
まず、「悪夢のくすぐり合宿」はf/mメインです。
※f/m : 男性が女性にくすぐられる話。female/male
ざっくりストーリーを書くと、部活の夏合宿で主人公である部長の男の子が女の子の後輩にハーレムくすぐり逆レされちゃう話です。

メインと書いたのは、物語の途中でf/fシーンが出てくるからです。サキュバスの巣というサイトは、くすぐりメインというよりか、「男性がサキュバスのような女性に犯される」話が多く掲載されています。その中で女性が女性にくすぐり犯されているシーンが登場するのは特異的なことだと思います。

二つ目に、「悪夢のくすぐり合宿」は未完の作品です。残念なように思いますが、個人的には起承転結の「転」までの流れが完璧すぎてそれだけで十分と言える程の小説で、完結してないからこそ今なお読み継がれる不朽の名作になっているのかと思います。

はい、というわけで今回の講義では物語の始めから「転」の部分において、じゃあ具体的に何が凄いのか、この作品のどういう所が魅力的なのかについて、くすぐり小説家の視点から解説していきたいと思います。細かいテクニックについて挙げていけばキリがないので、今回は以下の3つに絞って説明していきます。

1, 現実性
2, 一人称視点
3, 性癖多様性

この3つのテクニックが「悪夢のくすぐり合宿」という作品においてどのように使われているのか、これの何が凄いのかを順番に解説していきます。
なので今回の講義はくすぐり小説を書いてる、書きたい!みたいな人にも参考になるかと思います。
それでは、早速始めていきましょう\(^o^)/

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1, 現実性

わたち
\(^o^)/「わーいわーい!みんなどんな小説が好きですか~?」

みんな
「学園物」
「二次創作」
「日常系」

わたち
\(^o^)/「ふぇぇい!色々ありますね~!じゃあ悪夢のくすぐり合宿はどんなジャンルですかー?」

みんな
「学園物かなあ」
「日常系?」
「まぁ割りとリアルなやつ」

わたち
「ふぇぇい!まずはこの作品について現実性という観点から解説するーぅんだ!\(^o^)/
ちなみにわたちはリアルでもカンカンしてます。」

みんな
「………。」

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まず初めに、くすぐり小説にも色々なジャンルがあります。f/mだったり、f/fだったり。その中でもさらに作者の性癖によって色々分かれてたり…。

その次に大事な要素として、どんな物語でも大きく分けて二つに分類されると考えています。
それが現実性二次元性の二つ。

現実性とは、文字通り「現実にありそうかどうか」という観点。小説を書く時にどこまでリアリティを求めるかは作者によって異なりますが、物語が現実の設定に近い場合、読み手としては感情移入しやすい、親近感があるといった印象を抱かせることができます。

ただ、あまりにも現実性を追及し過ぎると物語の始まりが重たくなったり、限定的になり過ぎて親近感が湧かないみたいになるので注意。

「悪夢のくすぐり合宿」の何が凄いのかというと、この現実性のバランスが非常に良いところにあります。
まず部活の夏合宿で山奥で後輩の女の子達と過ごす。
まぁ若干都合の良い設定ではありますが、現実にも無くはないと言える絶妙の設定。

細かすぎず、アバウトすぎず、舞台背景も含めて計算され尽くした作品だと思います…作者すごい。

ちなみに二次元性とは、例えばアニメの二次創作のくすぐりであったり、触手やスライムにくすぐられたり、オリジナルの舞台背景の中で繰り広げたりすることだと考えます。正直私はそういう作品を書いたこと無いので詳しい説明は割愛します。

まとめると、「悪夢のくすぐり合宿」は現実性のある小説であるからこそ、物語の世界に入りやすい。
多分、中学生とか高校生の時にこの小説読んでめちゃくちゃ妄想しまくってた人いっぱいいるんじゃないかと思います笑。

さてさて、次にかなり重要な一人称視点という観点から解説していきましょう!

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2, 一人称視点

わたち
\(^o^)/「わたち!!\(^o^)/」

みんな
「…?わたちもわたちだもんねー!\(^o^)/」

わたち
\(^o^)/「ふぇぇい!わたち主人公なんだもんね~カンカンカン\(^o^)/」

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やや小説の書き方のテクニック的な話になりますが、「悪夢のくすぐり合宿」という作品を際立たせている重要な要素である一人称視点について解説していきます。

「悪夢のくすぐり合宿」という作品では、最初から最後まで徹底的な一人称視点、つまり物語の主人公である「部長」の視点でストーリーが進んでいきます。
一人称視点だからこそ、主人公の名前を出さないスタイルで書かれているのがテクニカルなところ。
自分のことを呼ぶときは「僕」、後輩から呼ばれる時は「先輩」。固有名詞は出てこない。視点が自分目線の場合、自分で自分のことを名前で呼ばないですよね?(呼ぶ人もいるけど。)。すごく自然な形で徹底的に一人称視点を貫いているところがまず凄い。
何が凄いのかというと、主人公の名前が出てこないので読み手が自分事のように作品の世界観に没入して読み進めることができる、臨場感が湧きやすいと言った効果があります。

その代わり、後輩の2年の女の子や1年の重要な女の子には名前を持たせる。これによって自分と他者を作品の中で分離させ、あくまでも主人公から見た後輩という位置付けが仕上がるわけです。

また、「悪夢のくすぐり合宿」の中でところどころ、1年生の女の子が2年の先輩にくすぐられるシーンが出てきますが、これも一人称視点だからこそ際立って見えると考えます。

くすぐり小説を書く人には性別の得意不得意があると思っていて、例えばf/fは書けるけどf/mは書けないとか、逆にf/mは書けるけどf/fは書けないとか。
何で難しいのかというと、理由の一つとして「男性(女性)だから異性がくすぐられる気持ちが分からない」から中々書きずらいみたいな理由が挙げられます。

この問題を「悪夢のくすぐり合宿」では、あくまでも男性から見た視点としてf/fの描写を書くことで乗り越えています。言うなれば徹底した一人称視点の中で、ナレーターのような第三者視点を組み込んでいるわけです。これは一見簡単そうに見えてめちゃくちゃ難しいテクニック。私でも中々できないレベル…。
これが出来るようになると、f/fでもf/mでもm/fでもどんな視点であっても書くことができます。

主人公が覗きをしているシーンが生々しくて臨場感あってエッチな理由はまさに一人称視点で眺めているからに他ならないし、主人公がくすぐられているシーンにおいても、まるで読み手自身が後輩にくすぐられているかのような臨場感を覚えるのもそのためだと私は考えています。

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3, 性癖多様性

わたち
\(^o^)/「ふぇぇみんなはどんなシーンが好きですかー?」

みんな
「f/f」
「筆責め」
「くすぐり逆レ」
「おしがま」

わたち
\(^o^)/「わーいわーい!色んな責めがでてきますよ~カンカンカン\(^o^)/」

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最後に解説していくのが、性癖多様性について。
これはまぁ言葉のままなので、特に深く説明はしませんが、「悪夢のくすぐり合宿」では結構色んなシチュエーションが出てきます。
例を挙げていくと、
・女性同士のくすぐりエッチ
・川でのくすぐり責め
・筆責め
・目隠しくすぐり逆レ
・おしがま(「転」以降)…

シチュエーションの幅は、作者の性癖の幅であると思っていて、「ぁぁ…この人はこういうのが好きなんだなぁ」という性癖が読み手から分かるポイントです。

色んなくすぐり小説を読んで来ましたが、ここまで様々な責めが出てきて、しかもそれが無理やり感が無くストーリーに沿ってちりばめられているのが純粋に凄いところ。

サキュバスの巣というサイト自体、男性向けのものだと思いますが、この作品に関してはf/mもf/fもある為、男女問わずに楽しめる作品になっています。

まさに性癖の多様性というか、広く浅くをカバーしているからこそ、この作品が多くの人から支持される名作たる所以であると思います。

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さいごに

キーンコーンカーンコーン🔔

わたち
\(^o^)/「ふぇぇもう講義終わっちゃったー!みんなどうでしたかー?作品の魅力伝わりましたかー?」

みんな
「伝わったよー!」
「奥が深いぜ…」
「よく分からんわ」

わたち
\(^o^)/「ふぇぇい!今日の講義はおーわり!
ありがとうございましたー!」

みんな
\(^o^)/「ありがとうですよ~カンカンカン\(^o^)/」

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お疲れ様でした!今回の講義はいかがだったでしょうか?ちょっとよく分かんないところ、もう少し解説して欲しいところ、感想などありましたら、noteのコメント欄やTwitterのDMにお気軽に連絡ください!

今回の講義を通じて私の好きな作品である「悪夢のくすぐり合宿」の魅力が少しでも伝われば幸いです。

また手前味噌ではありますが、私もf/m小説を書いていてpixiveに約60作品(FANBOX入れると約70くらい?)投稿していますので、良ければ読んでみてください!

最後までお読み頂きありがとうございました!
\(^o^)/

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