見出し画像

花以外の、モノやコトと掛け合わせたフラワーデザインを表現していきたい/フラワーデザイナー 田畑穂乃美さん

こんにちは、花と緑の企画会社㈱JOUROライターをしている岩田紫苑です。

現在JOUROでは「虹ノアトリエ」いう花業界専門のオンラインコミュニティを運営しています。ありがたいことに、サロンメンバー数は400名を超えてきました。
皆様、日々精力的に活動されているため、サロンメンバーさんの活動をレポートさせてください。

本日、ご紹介するのは、フラワーデザイナーの田畑穂乃美さん。
アルバイトや専門学校にて、お花のスキルを学んだ後、フラワーコーディネーターとして、結婚式場の装花を担当。さらにインテリア業界に転職後、現在はフリーランスにて、店舗のない花屋を運営されています。
学生時代はお花一筋でしたが、社会人になり、活動の幅を広げながらも、お花の仕事は続けられています。

(インタビューは2022年3月初旬に実施)


本日は宜しくお願いします!
お花の仕事に携わろうと思ったきっかけを教えていただけますか?
幼少期の時の、母の日の思い出がきっかけです。少ないお小遣いを貯め、それでも結局はお小遣いが足りず、父がお金を出してもらった記憶がありますが…1人で近所のお花屋さんにお花を買いに行き、母に花束をプレゼントしました。カーネーションとかすみ草のシンプルな花束でしたが、母はとても喜んでくれましたね。その笑顔が今でも忘れられなくて。

心がなごむエピソード、ありがとうございます。そのような素敵な思い出から、大阪ビジネスカレッジ専門学校フラワーデザイン学科に入学したのでしょうか?
そうですね。進路を決める際に、思い浮かんだのは、母を笑顔にした花束でした。周りの友達は大学受験を決意するなか、改めて何をしたいのか自問自答をくり返しました。

「好きなことを仕事にしたい。そして誰かを笑顔にしたい。」
そう思って、お花をもっと勉強する専門学校に入学しました。

その後、フラワーコーディネーターとしてのキャリアをスタートさせたんですよね。思い出に残っているエピソードや、大変だったことは何でしたか?はい、フラワーコーディネーターとして、結婚式の装花を手掛けていました。新郎新婦様に、カタログから会場装花のデザインを選んで頂くのですが…
当時、担当した新郎新婦様が持ってこられた会場装花の写真が、カタログには掲載されていないデザインでした。打ち合わせでは、ラフ画を書いてご説明したり、なるべくイメージに近づけるように、ご提案。木々をまっすぐに生けこむデザインだったのですが、こちらでご用意できる花瓶が大きめのものしかなく、ご希望にそったデザインに仕上げるのに苦労しました。しかし、当日は二人とも喜んでくれて、お手紙までいただきました。私まで幸せな気持ちになり、心に残っている思い出です。


穂乃美さんが制作したウェディングブーケ


穂乃美さんが制作した和装ブーケ

まさに、幸せのおすそ分けですね。
ご希望にそえるように、工夫しながら対応されたからこその、最後のお手紙だったのではないでしょうか。

その後、1度フラワーコーディネーターから離れた、とのことですが…

現在は、店舗のない花屋を運営されています。
再びお花の仕事をしたいと思ったのは、なぜでしょうか?
はい、学生の頃からお花屋さんでアルバイトを経験し、そのままお花の学校へ通い、フラワーコーディネーターになりました。今までお花一筋だったので、他の業界や、他の分野を学びたい、いう気持ちが芽生えた時期でした。もちろん、お花が嫌いになったわけではなく、お花の仕事には今後も携わっていたいという気持ちもあります。
例えば、自分でお花屋さんを経営するなら、インテリアにもこだわりたい。
そんな想いから、インテリア業界にまず転職しました。今は、また別の仕事をしていますが、フリーランスとして、お花の仕事も並行しています。
視野を広げて、得た学びやスキルを、軸であるお花の仕事に生かしていきたいですね。そして、もっと素敵なお花を生けられるように、精進しています。

なるほど。フラワーデザイナーとして、キャリアを磨くための転職ですね。ステップアップを志す姿、とても素敵です。

現在は、ご自身で、店舗のない花屋さんを運営しているとのことですが、フリーランスになったきっかけを教えてください!
お花屋さんでのアルバイト経験や、ホテルでのフラワーコーディネーターの経験を通して、感じたことがあります。それは、お花屋さんやホテルで扱う資材や花材しか使うことができないこと。なるべく、お客様のご要望に寄り添うフラワーデザインを提供したい。枠にとらわれず、自分で適切な資材や花材を選び、自由にお花で表現したい。

そんな想いで、フリーランスの道を選びました。

米寿のお祝い花

様々な経験が活かされて、今のフリーランスがあるんですね。現在の活動内容を詳しく教えていただけますか?
オーダーをいただいてから、お花を仕入れて、制作します。
店舗のない花屋、という感じですね。

オーダーは、InstagramやPay ID(旧BASE)というECサイトから受け付けています。主に、花束やアレンジメント、ブーケなどを販売が多いです。InstagramHPには、納品した作品を一覧で載せているので、是非ご覧ください。

オーダーには、どのようなご注文が多いでしょうか?
内容は様々です。結婚式や前撮りのブーケ、お誕生日祝いや送別祝いなどの花束やアレンジが多いですね。全て生花でお作りしています。

ご友人のBAR開店祝い花

お客様には、どのような方がいらっしゃいますか?
知り合いの方からのオーダーがほとんどなので…
現在の課題は、集客ですね。一般の方からもオーダーが受けられるように、工夫していきたいと考えています。

ご自身でお花を楽しまれる場合は、お花が大好きな方から。
ギフトとして、お花を贈る場合は、贈る相手への気持ちが強い方から。

このような方々からご注文いただけたら、より嬉しいですね。

1つ1つのオーダーに対して、お花を仕入れて作品を作るとのことですが
制作で意識していることはありますか?
オーダーしてくださった方へのヒヤリング。これは、欠かせません。
どんな人に贈りたいのか、どんな想いで注文してくれたのか。
しっかり聴いてから、それらを作品で表現しています。

鬼滅の刃「胡蝶しのぶ」さんをイメージしたアレンジメント作品

今後、どのような活動をしていきたいとお考えですか?
先ほども申し上げたように、まずは集客が課題ですね。
その課題を解決できるように、試行錯誤を繰り返していきます。

活動としては、インテリアに合わせたお花の提案であったり、
路上ライブでの装花だったり。花以外の、モノやコトと掛け合わせたフラワーデザインを表現していきたいなと考えています。

活動の軸として、
”花”は、人の心に寄り添うことができる。私はそう、信じています。
想いを、お花というカタチで表現することで、お客様が笑顔になってくれたら嬉しいですね。

本日は、お忙しいなか、ありがとうございました!


様々な経験を積みながら、それらをお花の仕事にも生かそうとする姿。素晴らしいですね。パラレルキャリアという働き方は、お花のお仕事に携わる若手にとって、一つの参考にもなりそうです。
これらかも、ご活躍、楽しみにしております!

▶フラワーデザイナー田畑穂乃美さん
Instagram
HP

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?