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雪降る日のお菓子『雪霏霏と -ゆきひひと-』

提供:本日限定
菓銘: #雪霏霏と
『雪霏霏と匂い袋に肌の香』
雪が絶え間なく降り続く。まるで大気全体を雪片で満たした中を歩いているようだ。その空気の冷たく清冽な香りに、私の体温に溶けた匂い袋の香りが懐からまじる。私という人間存在が自然のなかで切なく思われる瞬間である。
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作:志田円/福岡・北九州の俳句結社「自鳴鐘」同人
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春からお菓子に添えてきた俳句は学生時代からの友人である志田円さんの作です。句会に入ったのよ、と教えてもらってから初めて送ってくれた句が本作でした。雪国・秋田育ちの私は視界すべて灰色の濃淡だけで描かれる吹雪の中、自分の心臓の温かさだけを頼りにひたすら歩き進めていた幼い頃を思い出しました。
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この句をお菓子に映せるようになりたいというのがこの2年のひとつの目標でした。今の私から生まれる『雪霏霏と』、本日お届けします。黄身餡のやさしい風味を肌の香にたとえて、真綿のようなお餅、羽二重で包みました。どうぞお楽しみください。
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#本日限定
#雪降る日に
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*こちらのお菓子、年内あと1,2度週末あたりにおつくりしたいと思いますが、スケジュールが流動的なため当日のお知らせになります。数もごく少量でご用意します。ご了承ください。

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