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季節の和菓子をどうぞ

4月から神戸・岡本の日本茶カフェ一日ひとひにて手製の上生菓子をお出ししております。

もとはといえば、二十四節気の中医学講座(スローエイジング講座)のためにはじめた和菓子ですが、講座以外でも定期的にご提供させていただけることになりました。

餡からすべて手製のため、基本的に隔週の月〜金のみ、毎朝その日の分を少量ずつおつくりします。お品は週替わりです。(ご予約が確実です。)

冒頭の写真は4/15〜19にお出ししたもの。
『春の雨』薯蕷きんとん/粒餡
4/20〜5/5の二十四節気「穀雨」にちなみ、穀物の生長をうながす春のやわらかな雨を山の芋を使ったきんとんにしました。4/19のスローエイジング講座「穀雨の会」でも胃腸のはたらきを左右する「水分代謝」のおはなしと一緒にお召し上がりいただきました。

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和菓子はすこやかな幸せを願ってこしらえられ
味わいつづけられてきたもの

この季節をぶじにまた迎えられた喜びと
日々をすこやかに過ごせるように祈る気持ち
和菓子の季節感に映る
いつの世も変わらぬ素朴な願いを形にして

せわしない日々の中でしばし
誰でもないただ一人の自分に戻る
会いたかった誰かと一緒に過ごす
そんな心ゆるむ時のはじまりにつく
淡い吐息のような控えめなお菓子

甘さも美しさも一瞬のちにほどけてゆく
「時」のためのお菓子を
手間と心をかけてつくっていきたいと思います

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余談ですが、自分でつくるようになって本当に良かったと思うのは、中・高・大学生や20代の若い子たちが和菓子に興味を示してくれること。関心をもったことを調べたり、自分でつくってみたり、和菓子屋さんに足を運んだり。打てば響く様に目を見張る思いです。

和菓子でひと息つく。いつか彼らの未来にも柔らかい時が生まれることを密かに願いながら、できることから少しずつ励んでまいります。

◎4/1〜5ご提供
右上『君を待つ』求肥練切/黄身餡
はじまりの春。あらたな一歩を踏み出す君を待つ。定番の桜の意匠を人と人とをつないできた扇に見立て、飛び込んでいく先の環境で、あなたを心待ちにしている人たちとの嬉しい出会いに恵まれるように♡を込めて。

左下『うららか』求肥練切/こし餡
花冷えの春は時がゆるやかになる。常ではない寒さについ足早になるけれど、見上げればうららかな春がおっとりと咲く。

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