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for serendipity1040「既成概念を少しでも破るような仕事は男にまかせるべきだ」

堀尾真紀子さんの『女性画家 10の叫び』(2013)、桂ゆきさんの章より。

(昭和10年ころの話です)フランスから帰国したばかりの海老原喜之助さんは桂ゆきさんのボロ布やコルクの作品を見るなり、これはシュルレアリスムのコラージュにあたる実験だと驚きました。彼のすすめで、まだその言葉もない時代、「桂ユキ子 コラージュ展」を銀座の近代画廊で開きます。1935(昭和10)年、ゆき22歳の時でした。この新しすぎる試みを、見にきた人々はほとんど理解しませんでした。「絵はどこにあるの」と見ずに帰ってしまった人もいるといいます。そればかりか、既成概念を少しでも破るような仕事は男にまかせるべきだと、またしてもたいそう叱られたそうです。(127p)

「既成概念を少しでも破るような仕事は男にまかせるべきだ」という台詞、刺激的です。NHKの「虎に翼」と同じころの話ですが、こんな台詞を発する時代があったこと、僕たちも覚えておいたほうがいいのかなと思って書いておきます。


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