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siomemo1031 「中村哲 命の水で砂漠を緑にかえた医師」

中村哲さんの伝記(2023)に内村鑑三の『後世への最大遺物』のことが載っていますよと、宮津の友人がメッセンジャーで教えてくれて、僕も読んでみました。以下、その個所をメモしておきます。

 中学生の時に、哲(てつ)は自分の人生に大きな影響をあたえるものと出会います。学校がキリスト教の教えを広めることを目的としてつくったミッション・スクールだったので、生徒たちはキリスト教と向き合うことになり、哲は、洗礼をうけてキリスト教徒になりました。ただ、それは、キリスト教の教えに心からひかれたというよりも、キリスト教の思想家である、内村鑑三の考えを知ったことが、大きかったのです。とりわけ、内村の『後世への最大遺物』という本は、哲の心を激しくゆさぶったのでした。
たとえば、弱い者を助けるため「だれもが行きたがらないところへ行け」などとその本に書いてあったのです。(16-17p)

中村哲さんは幼少のころから北九州市で暮らすようになるのですが、この秋、北九州のとある教会から講演依頼があり、この本の存在は何かのメッセージかなと思っています。教えてくれた藤本宏秋さん、ありがとうございます。本を読んでいると、内村鑑三の『後世への最大遺物』に影響を受けたことを書いておられる方がときどきあります。未読の方はぜひ岩波文庫、手に取ってみてください。若い世代のための伝記シリーズ、いいですね。未来の世代がたくさん手にとってくれますように。





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