声優志望サポーター。
みなさんこんにちは。
声優サポーターの潮風でにむです。
ここでは、声優を目指している方たちに、すこしでも練習方法や声優になれるまでの道のりのアドバイスができればと思ってワタシなりのオススメを紹介しております。
今回ご紹介するのは、神谷明さんの『声優になるには』という本をお伝えしていきます。
読書時間5時間ほどかかった内容を今回10分ほどにまとめ上げてみました。
現役の声優としてだけでなく、演技の講師も勤めた、芸歴40年以上のレジェンド声優の神谷さんが、声優になりたい方に向けたビギナー向けから、プロ向けまで幅広く練習方法をお伝えしております。
他にも、声優志望の方からの質問に答えたり、業界用語なども記載してありますが、今回はワタシがもっとも大事だと感じた練習方法の『6個のポイント』をお伝えしたいと思います。
それではさっそく始めていきましょう。
1つ目のポイントは『喉を鍛える』です。
喉を鍛える、声を大きく出せるようになる練習方法として、神谷さんは、ロングトーンを進めています。
ロングトーンとは、自分が1番楽に出せる声の高さから始めていき、少しずつ吐く息を増やしていく方法です。
吐く息を増やしていくことで、声が大きくなってゆき、また声の高さも上がっていきます。
そして、この発生練習の時のポイントは、『声を一直線に出すこと』だそうです。
決してビブラートをかけたり、強弱をつけてはいけません。
又、喉に少しでも抵抗感や痛みを感じた時には、その前の段階で繰り返し練習するのが良いそうです。
そうすることによって、喉にダメージを与えずにトレーニングする事ができ、少しずつ大きな声が出せるようになってくるんだそうです。
毎日、朝と夕方に20分から30分やるだけでも、かなり力がついてくるそうです。
又、おうちで、あまり大きな声が出せない方には、バスタオルをたたんで口元に当てながら発声練習するだけでもかなりの消音効果が期待できるそうなので、発声場所に困っている人は是非とも活用してみてください。
セリフの練習にもおすすめだそうです。
2つ目のポイントは『歌を歌っておこなう練習方法』です。
喜怒哀楽、さまざまな感情で歌って楽しく練習してください。
神谷さんは、ドラえもんの歌を進めておりましたが、おそらく音程もリズムもシンプルでとても歌いやすいからだと思います。
もし他の歌で練習したいという方は、ワタシとしてはあなたの好きな歌で練習していいと思います。
実際にワタシも喜怒哀楽をつけて歌ってみましたが、非常に難しかったです。
歌詞に感情を乗せて歌うだけならまだできましたが、これを
喜しいバージョン
怒るバージョン
哀しいバージョン
楽しいバージョン
で歌うことは、たとえ歌詞の内容が楽しい事でも哀しい感情をつけて歌う事になりますので、理解と感情を追いつかせるのがなかなか大変でした。
これを著者は歌の内容と表情のミスマッチを楽しみながら感情表現を勉強してほしいと伝えております。
みなさんも是非色んな歌でチャレンジしてみてください。
3つ目のポイントは『表情体操』です。
声優なら声で表現をするのだから、表情なんて関係ないと思っている方もいるかもしれません。
しかし、神谷さんは『感情はその心の動きに応じた表情を伴っている。声だけで表現しなければならないからこそ表情が大切』だと伝えています。
つまり、演じるにあたって、楽しい時には楽しい顔。悲しい時には悲しい顔に自然となっていて、無表情で感情表現を表すことは難しいと言うわけです。
先程の歌で感情を分ける練習をチャレンジしたらみなさんも痛感すると思いますが、楽しい内容に怒った表情で歌うのは、セリフが表情に引っ張られたり、又セリフに集中して表情がおろそかになってしまったのではないでしょうか。
でも、それが正解なんです。
表情を無視して感情表現はできないからです。
これで表情がとても大切だと理解していただけたと思いますので、さっそく『表情体操』の練習方法おこなっていきましょう。
楽しい表情
悲しい表情
驚きの表情
怒りの表情
この代表的な4つの顔を作ってみましょう。
みなさんの今までで1番楽しかった事、悲しい事、驚いた事、怒った事を思いだしながら、自分の今までで最高の表情を作って見てください。
ワタシは鏡を見ながら表情をチェックするととてもやりやすかったです。
それでは次のステップに進んでいきます。
楽しい、悲しい、おどろき、怒りの表情ができたら、今度はこの4つの表情をリズミカルに変えていきます。
1拍2秒のテンポで1つの表情を4拍キープしながら表情を変化させていきます。
ポイントは各表情全てをあなたの最高の表情でキープする事です。
そして『決して素の顔にならないこと。』
素の顔になると言うことは、筋トレ中の休憩と同じになってしまいますので、表情筋のトレーニングと思って、是非オールアウトしてみてください。
ちなみに、ワタシは翌日顔が筋肉痛になり、ご飯を食べる時に、ほっぺたがつりそうになりました。
このトレーニングに慣れてきたら、表情の順番を変えたり、又他の表情も追加するのも良いそうです。
続いて4つ目のポイントです。
著者の神谷さんは『実践的な口の開け方は、全てマ行』だと伝えております。
口の形の基礎といえば、母音であるアイウエオだ言うことはみなさんもご存知だと思います。
一般的な教科書や養成所の発声練習でも、その基本の口の形をキチンと作るようにワタシも習ってきました。
しかし、実際にその基本的な口の形で演じたりするのは、
非常に難しく、かえってやりずらくなってしまいます。
理由はとてもシンプルで、口の形が『不自然』だからです。
私たちは、普段の生活でも話すときにそんな口を開けておりません。
常に、基本的な口の形で話していたら、不自然になるのはむしろ当然の事だと思います。
そこで、神谷さんが導き出した答えが、1番自然な口の開け方や発音は『マミムメモ』であると言いいます。
たしかによくよく考えてみたら、みなさんも日常生活で、口って常に開いたままじゃないですよね?
口は話す前はいつも閉じていると思います。
つまり、話しはじめは、閉じた口の状態から口が開き、発声にいたります。
ということは、自然な口の開け方は、通常『閉じた口から発声にいたるまでの口の動き』であるということです。
基本的な母音のアイウエオの発声練習は、常にその発音の口の形になっているので、実践では不自然になってしまったということです。
ただし、勘違いしないでいただきたいのですが、基本的な口の形の発声練習が間違っているわけではありません。
あくまで、自然な口の開け方がマ行であり、基本的な口の開け方を練習しておく事は基礎でもありますので、しっかり練習しておく事にこしたことはありません。
又、声優を目指しているみなさんなら、アニメーションでは非日常的な喜怒哀楽、また個性的なキャラクターを演じる事も多々あると思います。
そういう意味でも、基本と常用の使い分けができるようになる事は、みなさんの強みにつながってくると思います。
それでは、次のポイントにいってみましょう。
5つ目ポイントは『言葉の意味』についてお伝えしていきます。
『言葉』というのは、感情を表現するためのある意味『道具』になりますが、その言葉の意味は状況によっては、いつも同じとは限りません。
『ありがとう』という言葉の意味は辞書で調べると、『感謝の気持ちを表す言葉』となりますが、みなさんはいつも感謝していたでしょうか?
ワタシもアルバイトでサービス業をしていた時に、閉店時間過ぎてもずっと居すわっているお客さんが、やっと帰ったのが1時間後とかだった時の『ありがとうございました』は、おそらく感謝の気持ちはほぼ無かったと思います。
上司が仕事ができないにも関わらず、仕事を手伝ってあげてる感を出している時の『ありがとうございます』
出勤してきても、従業員がサボっていないか常に監視だけしていて、現場には出ず、社長が来たときだけ率先して働いてくれる先輩に対しての『ありがとう』
退職したスタッフが持ってきてくれた差し入れを、あたかも自分が持ってきたかのように振る舞う上司に対しての『ありがとう』などなど。
『ありがとう』にも状況によっては本来の言葉の意味とは違った、色々な感情になると思います。
つまり、言葉の意味ばかりにとらわれすぎて、本来の感情を見失ってはいけないと神谷さんは伝えております。
みなさんも、台本に書かれているセリフを何度も読み込み吟味し、状況の前後の関係をしっかり把握した上で、それを表現するのに1番適した感情を見つけて演じていきましょう。
それでは6つ目のポイントです。
ここでは著者、神谷さんのウォーミングアップ方をお伝えしていきます。
実際に神谷さんのアフレコ前におこなう3つのウォーミングアップだそうです。
1つ目は、朝起きた時に、ハミングで1番高い音の裏声を出して、自分の今日の喉の調子を確認するそうです。
そのときに、キレイな裏声が出ていれば調子が良く、又かすれた声が出ていたときは喉が疲れている証拠だそうです。
2つ目は発声練習です。
まずは、一定の息で『アー』と音をだしてゆき、徐々に息のはく量を増やして、声を大きくしていきます。
そのあとに、スタッカートで』アッ!』と発声します。
この作業を神谷さんは3段階の音程でおこない、軽く発声練習をしているそうです。
3つ目は、口の動きを良くする『アイウエオ回転運動』で仕上げていきます。
ひと息で『アイウエオ、イウエオア、ウエオアイ、エオアイウ、オアイウエ』と各行ごとに発声していきます。
苦手な行は、ゆっくりでかまいませんので、1音1音しっかり発声していく事が上達する近道だそうです。
いかがだったでしょうか?
お家でも充分できる練習内容だったと思います。
また、これから養成所に入る予定の方も、今日の練習方法で自主的に練習しておけば、入所前からライバルたちとの実力の差をつけることができるかもしれません。
最後に著者の神谷さんはこう言っています。
学校や養成所に受かったとしても、決して安心しないでほしい。
大変なのはむしろこれからだ。
学校や養成所で教えてくれるのはあくまで『技術』であって、それを生かすも殺すもあなた次第であると。
道具である『技術』というものを手に入れたみなさんには、是非ともその技術をうまく使いこなして、プロの声優になっていただきたいと思っております。
本日は最後までどうもありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?