大規模災害の備えはできていますか?
東京都では、「あなたのために、帰らない」という標語で、発災後72時間は職場など安全なところに待機してほしい、という活動を進めています。
東日本大震災では、JRが当日中の復旧を断念したのに対し、私鉄や地下鉄は当日中に運転を再開して、駅はパニックになりました。当日、私鉄が運転を再開したので慌てて帰宅した人が、駅で人波にのまれて体調を崩し、数日間寝込んだケースもあるようです。
私自身はJRが動かないので職場に一泊し、翌朝7時頃にJRが動きそうとの噂で、朝5時頃から帰宅を開始し、結局八王子まで戻ってJRは動かなかったので、最寄りの私鉄駅から徒歩で帰宅しました。その間、それほど混雑した記憶はありません(京王線新宿駅からしばらくは混雑していましたが、途中から座れました)。
72時間、つまり3昼夜を職場で過ごすとなると、食料や水が必要になります。アルファ米やカップ麺、缶詰などを用意すれば良いです。ただし、カップ麺は賞味期限が意外に短いので、ローリングストック(ときどき消費して、新たに補充する)がおすすめです。ミネラルウォーターもある程度は備蓄が必要ですが、基本的には水道が生きていれば蛇口から汲むことができます。(なお停電すると、ビルでは水も出なくなりますから、要注意です)
職場に寝泊まりすることから、寝具なども必要です。寝袋または毛布、下に敷くエアマットなどもあると寝やすいですね。徒歩で帰宅して、途中で一泊することも想定すると、簡易シェルターもあると便利です。防寒にもなります。
おオフィスに給湯器やガスコンロなどがあればお湯を簡単に入手できますが、万一のためポケットコンロなども用意すると良いです。燃料や鍋も必要ですね。私は、廃盤品のラーメンクッカーというアルミ鍋を用意していました。
その他にも携帯トイレなどいろいろと必要なものがありそうです。
ただし、「3日経ったから帰ろう」って全員が一斉に動き始めたら、パニックになりますよね。残念ながら、そこまでは東京都でも考慮されていないので、自主的に行動開始を遅らせる必要があるかもしれません。そうなると、3日分の蓄えでは足りないかもしれません。
首都直下地震など、東京23区全体が被害を受けることを考えると、3日どころじゃなく帰れないかもしれません。