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走ること

先日は東京にも雪が降り、日吉のヴィヴォの家でも庭の雪にアマナツの果実が映えて美しい雪景色でした。その後、晴れて暖かくなり、春の陽気が一足先に訪れたようでしたね。

そんな陽気につられてか、私はここのところ走ることを始めてみました。きっかけは陽気だけではなく、久しぶりに村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』を読んだこと。彼はフルマラソンにも出場するランナーなので、走る人という意味で、雲の上の人なのだと思うのですが、簡単に影響をうけてしまったみたいです。

目標を決めて計画を立て、それを実行し、自分なりの達成感を得る。私は直感ややる気で動く人間で、この「目標を決めて計画を立てて実行する」というところが苦手だったりします。走ることを続けるためにはここは大事。私が立てる走る目標は小さな可愛いものですが、いまできなくていつできる?そして走ることを始めるのにはもうあまりあとはない年齢になったとも思いました。

走ってみるとそれはとても気持ち良い。春めいた暖かな風も、そして高原のひんやりした風もどちらもです。風を切り土を蹴り、鳥の声を聴き、太陽の光を浴びる。体が内部を含めて動く感じも心地よい。走った後に汗をかき、じんわり温まっている自分を感じるのも気持ちの良いものです。

―僕は走りながら、ただ走っている。僕は原則的には空白の中を走っている。逆の言い方をすれば、空白を獲得するために走っている、ということかもしれない。-
(村上春樹)

走ることを続けてみるとどんなふうになっていくのかなと楽しみに思いながら、当分続けてみるつもりです。

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