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夢コンプレックス(後編)

私の夢はアメリカ横断

短大を卒業して就職のために一人暮らしをスタートした。社会人生活1年目は初めての仕事で適度なストレスは感じるも耐えられないほどのものではなっかた。仕事終わりに同期とご飯を食べながら愚痴を言い合ったり、休みの日に短大の友達とお互いの近況報告をすることで平日のストレスは発散できていた。

2年目。恋をする余裕が出てきた(笑)結果はともあれ社内に好きな人ができて会社に行くのが楽しいとも思えた。

そんな2年目の夏、私は人事異動により実家の近くの支店に異動した。それと同時に一人暮らし終了。実家へ帰る。

新しい勤務地での生活が始まる。それはそれは、とても過酷だった。全国展開していた企業だったので決算ごとにランキングが出るのだが、いつもトップの成績を収めていた店舗でかなり数字にシビアでそれが支店の雰囲気に直結していて常にピリピリとしていた。恋をする相手どころか相談できる相手すら見つけられず、いつのまにかふさぎ込むようになっていた。

自分を責めることも増えた。昔から「夢」を持てなかった私は、自分で手に入れた仕事とは思えず「やらされている仕事」としか思えなかった。誰のため?なんの為?に仕事をしてるのだろうという答えの見つからないことを永遠と考える負のスパイラルに落ちていた。勝手に涙が出ることもあったし、会社の最寄り駅につくと足が動かなくなることもあった。ここでは仕事の苦労話はこれくらいに・・・

そうこうしている間に3年目。3年目の夏初めて屋久島に一人旅に行った。

ここで私の価値観を変える出会いをした。この話はこれだけで1つのテーマとしてnoteをかけそうなのでまた別の機会に・・・

とにかく屋久島に行ったことを機に少し景色が違って見えるようになったし、物事の見方が変わった。前向きになった。そして一人旅にハマる。

全国津々浦々いろんなところに一人で行ってみた。そしてホテル代を浮かすためにゲストハウスに泊まっていた。これがまた居心地がよかった。地元の人、人生の先輩、海外からの観光客などいろんな人と触れ合う機会があった。

そして国内だけではなく海外も一人で行けるようになりたいと思い始めた。ついでにテレビ番組の影響でアメリカ横断に強烈に憧れていたことを思い出した。

そんなことを考えていると、久しぶりに飲みに行った動機から「あなたはワーホリとか行ったらいいんじゃない?」と前ぶりなく言われた。そんな言葉初めて聞いたが「ワーホリ」という言葉に魅力を感じた。なぜか時を同じくして高校時代の親友から話があるといわれ食事に誘われた。なんと仕事を辞めてワーホリに行くと言い出した。余計に「ワーホリ」という言葉に惹かれた。

そして仕事面ではポジティブに取り組めるようになっていたものの3年目以降にはありがちなキャリアアップについて考えていた。果たして私は今、一緒に働いている上司のような大人になりたいのか・・・仕事には慣れたが一方で定年までこの繰り返しなのか・・・そんな事が頭をよぎり転職を視野に入れていた。この時点での転職は今の職場が嫌だからというよりも、純粋にキャリアアップであったり業種を見つめなおしての転職を考えた。

しかし、キャリイアアップを望んでの転職なのに私にはまだ経験も実績も足りなすぎると漠然とした不安感があった。

そんな考えとワーホリについて考える時間が同時期に訪れワーホリを決意した。ワーホリに行くには貯金が足らずお金を用意するのに時間が必要だと感じた。とりあえず1年間でお金を貯めようと思い準備期間として1年間を見た。その間にワーホリに行く目的や目標、海外に滞在中何ができるのかをたくさん調べた。そしてワーホリの最終目的をワーホリ中に働いて貯めたお金でアメリカを横断することに決めた。

こうして目標を立てたことにより今までにないくらい仕事のモチベーションが上がった。節約も貯金も苦じゃなかった。毎月行ってた美容院もネイルも辞めて服を買う数も一気に減った。入社2年目で実家から通える職場に異動になったのもこの為だったのではないかと思えた。実家暮らしはお金を貯めるのに好条件だった。

ある時友達に言われた

「夢があってかっこいいね」

衝撃だった。


自分では気づかぬうちに私は必死で夢に向かっていたのだ。

憧れの海外生活、英語取得、そしてアメリカ横断。すべてが私にとって夢だった。「将来就きたい仕事=夢」だった私は自分の安定を捨ててまでもやってみたい事が「夢」だと気づいたのは遅かったが自分に「夢」ができたことは嬉しかった。

そしてワーホリ生活はそれまでの生活で味わったことのない充実感の連続であった。そしてアメリカ横断も叶った。1か月弱の旅だった。本当に夢の中にいる感覚で、最初のうちは何もしないただの移動時間でさえ、にやにやがとまらなっかった。旅が終わったとき、なんだか感動して涙が止まらなかった。この時は達成感がすごかった。

「夢」が叶う瞬間の高揚感を初めて味わった。

そして人生で初めて「夢っていいもんだ」と感じた。

アメリカから日本に帰国ししばらくぬけがら状態だったが、もう1度海外で生活したいと思い、もう1年ワーホリに行った。

ここで新たな夢が見つかった。「保育士になろう」

そう思ったのが27歳。
今は夢を追いかけてる最中。


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