少女とサメ

少女とサメ

サメというと、私にとって馴染み深いのはサメ映画なのだが、それもB級と言われるものだ。かと言って詳しいわけではない。ただ好きなだけなので深く語らないが、「クソムカつく仲間」「最初は信用されない主人公」「クソ野郎は死ぬ」「サメと闘う」という一貫した展開があるため、なんというか、ニチアサや水戸黄門を見るような安心感があるのだ。安定の展開があるにもかかわらず、サメのバリエーションやストーリーの豊富さに舌を巻く。
B級サメはネタにされがちだが、ふつうに水族館で見るサメは、それなりに怖い。というか、もし追いかけられたら失神する。死に物狂いで泳ぐ前に溺れそうだ。

あまりにも自分の中でB級サメ愛があるため、いっそサメ小説(B級)を書こうかと思ったが、何度も言うように自分の作品とは毛色が違う。エモが邪魔をするのだ。
ここを乗り越えられればまた違うものが生まれそうな気がする。もういっそ、エモでサメでも書いてやろうか。
毎回アイディアミキサーで出たお題に沿って書いているのだが、少女とサメ、というと、種族を超えた交流とかその辺が浮かぶな。サメ映画だったら主人公から助けられたり、ちょっぴりピンチになったりするのだろうけど。

離島に引っ越してきた都会の少女が、海で溺れてサメと出会う

というところまではいいとして、それをストーリー展開においてどれくらい重しを置くか、という感じだ。
色々考えられるから難しい。
わりと「なんて?」と聞き返したくなる展開というのはままあるが、意外とその世界として合理的だったりする。その合理性、整合性が欠けているので、エモで埋めるしかないのだが、人生とはわりと「なんて?」の連続かもしれない。
少女が祖父のライフルを持ち出し、サメと対決するなんてのも決して捨て置けないアイディアである。
また、B級といえばセクシーロマンスもある。無駄にセクシー映像が多いのである。そして無駄にグロいとこもある。
セクグロにおいては、くたびれた色気のあるおじさんを置くので解決である(ジェイソンステイサムのMEGをみてほしい)
少女というのは未完成なイメージがある。だがいえば、完璧な少女とは「未完成」なものである。そしてB級も、「なんて?」と言われて然りなのである。
完璧な未完成同士をぶつかり合わせればどうなる?
エモを生む隙間が生まれてしまうのである。
エモ、というのは個人的主張のかけらである。二次創作においても、私はそうであると考えている。理解し、分解し、曲解した上で、私たちはエモを叫ぶ。

少女とサメの交流を描き、サメが倒されそうになるのを少女が助けるなどもありだな。ありだな。

いっそサメが人間になるのはありか?

ダメだろ(即答)
それをやってしまったらもう私はエモもB級サメ映画も愛せなくなる。わかるんだ俺は。
でももし書いちゃったら……許してね……
人魚姫好きだから……
シェイプオブウォーター好きだから……

サメに育てられた少女、ロマンス、親玉が少女を救いに来る、とか……ありだな……(なんて?)

ありかもな。書くかもしれない。とっちゃやだぜ(書いたら教えてね。)

今回はここまで。
#しおの雑文庫 #エッセイ

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